New Code NLP School

NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士、ニューコードNLP共同開発者カルメン・ボスティック女史が監修するニューコードNLPスクールの公式ブログです。

整数次倍音

Sounds of the natural world that Japanese respond to in the left brain (actual example)

On this blog, I wrote the following articles:

 

Comparison of auditory dominancepatterns between Westerners and Japanese

Consideration of auditory dominancepatterns between Westerners and Japanese

Sounds of the natural world that Japanesepeople respond to in the left brain


 

On this page, I would like to explore “sounds in the natural world”.

 

◎Organic sounds emitted by the natural world (sounds mixed with a certain amount of non-integer harmonic tones)

 ・Sound of babbling stream

 ・Sound of waterfall

 ・Sound of ocean waves

 ・Sound of raining

 ・Sound of snowing

 ・Sound of blowing wind

 ・Sound of volcanic eruption

 ・Sound of rumbling of the earth

 ・Sound of thunder

 ・Sound of leaves swaying in the wind

 ・Sound of birds singing

 ・Sound of insects chirping

 ・Sound of insects flying

 

◎Works that use organic sounds emitted by the natural world (sounds mixed with a certain amount of non-integer harmonic tones)

 ・Sound of bonfire

 ・Sound of Furin (wind-bell)

 ・Sound of Suikinkutsu: Suikinkutsu, a decoration in Japanese garden, is a device that makes water droplets fall into a cavity created in the ground near the chozubachi and the sound emitted at that time reverberates.

 ・Sound of Shishiodoshi: Shishiodoshi is a Japanese garden decoration that automativcally generate sound by drawing water into bamboo pipes.

 ・Sound of walking with clogs, “karan-koron”

 ・Sound of grilling fish on a charcoal stove

 ・Sound of walking on a gravel road

 

◎Organic sounds emitted by people (sounds mixed with a certain amount of non-integer harmonic tones)

 ・Talking voice

 ・Voice of emotional expression such as delight, anger, sorrow and pleasure

 ・Voice used when drawing attention to a person

 (Example) Pronouncing “Shhh!” when you want a person to stop talking

 ・Sound of slurping Japanese noodles

 ・Whistling

 ・Sound of deep breath

 ・Sound of sigh

 

◎Sounds with fluctuating pitch

 ・Japanese musical instruments, etc.

 

◎Slightly unharmonious sounds

 ・Japanese musical instruments, etc.

 

I will provide more examples in the near future.

 

七輪




日本人が左脳で反応する自然界の音(実例)


これまで、こちらのブログで、次のような記事を書いてきました。
西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの比較
西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの考察
日本人が左脳で反応する自然界の音


こちらのページでは、〈自然界にある音〉について、探っていきたいと思います。

◎自然界が発する有機的な音(非整数次倍音が適度に混ざった音)
 ・川のせせらぎの音
 ・滝の水の音
 ・海の波の音
 ・雨が降る音
 ・雪が降る音
 ・風が吹く音
 ・火山の噴火の音
 ・地鳴りの音 
 ・雷の音(雷鳴) 
 ・風で木の葉が揺れる音 
 ・鳥が鳴く音
 ・虫が鳴く音 
 ・虫の羽音

◎自然界が発する有機的な音(非整数次倍音が適度に混ざった音)を利用したもの
 ・たき火の音
 ・風鈴の音
 ・水琴窟の音
 ・ししおどしの音
 ・下駄の歩行音「カランコロン」
 ・七輪で魚を焼く音
 ・砂利道を歩く音

◎人間が発する有機的な音(非整数次倍音が適度に混ざった音)
 ・話し声
 ・喜怒哀楽といった感情表現の声
 ・人に注意を向けるときの声
  (例)おしゃべりをやめて欲しいときに「しー!」という音を発音する。
 ・蕎麦をすする音
 ・深呼吸
 ・溜息

◎音高が揺らいでいる音
 ・和楽器など

◎協和性がわずかに崩れた音
 ・和楽器など

今後、実例をさらに挙げていきます。

七輪



NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
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記事投稿日:2024/06/24

日本人が左脳で反応する自然界の音(実例)

こちらのブログで、次のような記事を書きました。

西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの比較
西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの考察
日本人が左脳で反応する自然界の音


このページでは、自然界の音について、具体的にどのようなものがあるか、下記に例を挙げてみます。

◎自然が発する有機的な音(非整数次倍音が適度に混ざった音)
 ・川のせせらぎの音
 ・滝の水の音
 ・海の波の音
 ・雨が降る音
 ・雪が降る音
 ・風が吹く音
 ・火山の噴火の音
 ・地鳴りの音 
 ・雷の音(雷鳴) 
 ・風で木の葉が揺れる音 
 ・鳥が鳴く音
 ・虫が鳴く音 
 ・虫の羽音

◎自然界が発する有機的な音を利用したもの
 ・たき火の音
 ・風鈴の音
 ・水琴窟の音
 ・ししおどしの音
 ・下駄の歩行音「カランコロン」
 ・七輪で魚を焼く音
 ・玉砂利が敷かれた道を歩く音

◎人間が発する有機的な音(非整数次倍音が適度に混ざった音)
 ・話し声
 ・感情表現の声
 ・人に注意を向けるときの声:
  ⇒おしゃべりをやめて欲しいときに出す「シーッ!」という音など。
 ・蕎麦をすする音
 ・深呼吸をする音
 ・溜息

◎音高が揺らいでいる音
 ・和楽器など

◎協和性がわずかに崩れた音
 ・和楽器など

今後、実例をさらに挙げていきます。

七輪



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記事投稿日:2024/06/24

Sounds of the natural world that Japanese respond to with the left brain


On this blog, I wrote the following articles:

 

Comparison of auditory dominancepatterns between Westerners and Japanese

Consideration of auditory dominancepatterns between Westerners and Japanese


 

Now, what kind of “natural sounds” do Japanese people respond to in the same left brain as they do with language? Akikazu Nakamura, a Shakuhachi player, mentions the following sounds in his 2010 book, Harmonic Tone:A Cultural Note of Sound, Language and Body”.

 

<Natural sounds>

Natural sounds are organic sounds with a certain degree of randomness and fluctuation.

◎Organic sounds emitted by the natural world

 ・Sounds mixed with a certain amount of non-integer harmonic tones

 

◎Organic sounds emitted by people

 ・Sounds mixed with a certain amount of non-integer harmonic tones

 

◎Sounds with fluctuating pitch


◎Sounds that are slightly out of harmony

 

Furthermore, Mr. Nakamura states in his book, “Japanese people perceive sounds which contain non-integer harmonic tones in the left brain, whereas they perceive integer harmonic tones in the right brain.”

 

[References]

Akikazu Nakamura, Harmonic Tone:A cultural Note of Sound, Language and Body, Shunjusha, November 1, 2010.

 

Tadanobu Tsunoda, The Brain of Japanese with Japanese as their mother language: Reason・Sensitivity・Emotion, Science of Time and the Earth, Gensosha, April 15, 2016.



滝



雨


鍛冶屋

鈴



日本人が左脳で反応する自然界の音


こちらのブログで、次のような記事を書きました。

西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの比較
西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの考察


さて、日本人が言語と同じく左脳で反応する「自然界の音」とはどのようなものがあるでしょうか。尺八奏者の中村明一氏は、2010年に出版した著書『倍音 音・ことば・身体の文化誌』の中で、次のような音をあげています。


《自然界の音》
自然界の音とは、ある程度のランダム性やゆらぎを持った有機的な音である。
◎自然界が発する有機的な音
 ・非整数次倍音が適度に混ざった音

◎人間が発する有機的な音
 ・非整数次倍音が適度に混ざった音

◎音高が揺らいでいる音
 ・協和性がわずかに崩れた音

さらに中村氏は、著書の中で、「日本人は、非整数次倍音を含んだものは左脳、整数次倍音は右脳で捉えている」と述べています。


川のせせらぎの音
滝


雨の音
雨


鉄を叩く音
鍛冶屋


鈴の音
鈴


【参考文献】
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01










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記事投稿日:2024/06/23

日本人が左脳で反応する自然界の音

こちらのブログで、次のような記事を書きました。

西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの比較
西洋人と日本人の聴覚優位性パターンの考察


さて、日本人が言語と同じく左脳で反応する「自然界の音」とはどのようなものがあるでしょうか。これについて、尺八奏者の中村明一氏は、2010年に出版した著書『倍音 音・ことば・身体の文化誌』の中で、ある程度のランダム性やゆらぎを持った有機的な音であると述べています。

〈自然界の音〉
◎自然が発する有機的な音
 ・非整数次倍音が適度に混ざった音

◎人間が発する有機的な音
 ・非整数次倍音が適度に混ざった音

◎音高が揺らいでいる音
 ・協和性がわずかに崩れた音

さらに中村氏は、著書の中で、「日本人は、非整数次倍音を含んだものは左脳、整数次倍音は右脳で捉えている」と述べています。


川のせせらぎの音
滝


雨の音
雨の音


鉄を叩く音
鍛冶屋


鈴の音
鈴


【参考文献】
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01










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記事投稿日:2024/06/23

倍音を無限にコントロールできる楽器

オーボエやファゴット、チャルメラ、篳篥(ひちりき)などのダブル・リード楽器は、他の管楽器と比べて、整数次倍音を出しやすい構造になっています。ダブル・リード楽器で音を出す仕組みについて、ヤマハ株式会社のウェブページをご紹介します。









ダブル・リード楽器で倍音そのものをコントロールすることはできません。日本人は倍音そのものをコントロールすることを好みますので、ダブル・リード楽器が日本の文化に定着しなかったのはそのためと考えられます。


例えば、三味線の場合、非整数次倍音を出すための工夫が二つなされています。一つは、大きな撥(ばち)で弦を弾く際に同時に弦の下の胴の皮の部分を叩くことです。これにより非整数次倍音が出やすくなります。もう一つは、「サワリ」を持っていることです。一の糸と呼ばれる弦が上駒にのっておらず、棹(さお)に直接触れていることで非整数次倍音が出やすくなります。弦を弾く、あるいはその弦と共鳴する音を弾くと、弦を支える部分の面積が広いため、整数次倍音だけではなく非整数次倍音も豊かに生じる仕組みになっているわけです。これを「サワリが付く」といいます。そして同じ旋律でも、調弦の選び方で、サワリの付く音を変えることができます。

津軽三味線


琵琶もサワリが付いています。かつて琵琶が中国から日本に入ってきたときは、整数次倍音は豊かに出ても非整数次倍音は出すことができない楽器だったと推察されます。日本に入ってきた琵琶は、柱(ちゅう)と呼ばれるフレットの幅を広くして弦が常に柱の面に触れる構造にすることでサワリが付くようになりました。さらに薩摩琵琶では、弦を弾くとともに胴を叩く技法も加わりました。

琵琶の奏者は、柱を削って倍音の調整をします。柱はすべての音高に対応していないため、弦を押して作らなければならない音もあります。このため、弦の押し方によって倍音の出し方が変わります。ギターと同じく同じ音の高さを異なる弦で出すことができますので、同じ音でも弦や押し方を変えることで倍音の出し方を微妙に変えることができます。ここからも豊かな非整数倍音を生み出すことができます。

琵琶


多種多様な倍音を自由自在にコントロールできる楽器の最たるものは尺八です。日本人の声も倍音を自由自在にコントロールできます。義太夫、説教節、浪曲などの語り物では、非整数次倍音や整数次倍音、倍音の少ない音をすばやく交代させながら微妙な変化をつけていきます。
三味線

〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2024/05/29

“Shamisen", an instrument that produces rich overtones

津軽三味線

The history of the shamisen, a traditional Japanese musical instrument, dates back to the Muromachi period (1336-1573) in the late 16th century, when Okinawa (then Ryukyu Islands) sanshin were brought to Sakai, Osaka, by trading ships.

 

Okinawan sanshin, also called ”Jabisen", are characterized by the use of python skin on the body. In Honshu (the main continent in Japan), where pythons were hard to obtain, dog and cat skins were used instead, and various modifications were made to the shamisen as we know it today.

 

One of the main characteristics of the shamisen is that it has a “sawari". The "sawari" refers to the way the first string (the thickest string) of the shamisen is not placed on the top piece, but is only slightly touching the neck, so that when the string is plucked, it resonates with a "beep" sound. This special acoustic structure, which skillfully applies the resonance phenomenon of overtones, is unique to Japan and is not found in the Okinawan sanshin or Chinese sangen.

 

Since ancient times, the Japanese have created their culture in harmony with nature. This is also true in music. While Western instruments sought pure sounds, the Japanese sought sounds found in nature and incorporated things like noise into their musical expression. The Shakuhachi uses a technique of leaking breath, while the Okoto uses a technique of scraping the strings with the fingernails. Even the shamisen sawari, by using overtones to create complex acoustics, probably sought something closer to the sounds of the natural world.

三味線





〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2023/08/25

豊かな倍音を生み出す楽器「三味線」





この動画は、三味線(しゃみせん)という楽器から「余韻」について説明しているものです。視覚的な資料を用いてたいへんわかりやすく解説された動画だと思いましたので、こちらのブログに貼らせていただきました。


日本の伝統楽器である三味線の歴史は、室町時代に琉球(いまの沖縄)の三線(さんしん)が貿易船で大阪の堺に運ばれたところから始まります。沖縄の三線は蛇皮線(じゃびせん)とも呼ばれ、胴の部分にニシキヘビの皮が張られています。ニシキヘビが手に入りにくかった本州では、ヘビのかわりにイヌやネコの皮が張られ、さまざまな改造がなされて、現在の三味線となりました。

三味線の大きな特徴は、「さわり」があることです。さわりとは、三味線の一の糸(一番太い弦)だけ上駒に載せず、棹にかすかに触れるような構造にすることにより、弦を弾いた時に「ビィ〜〜〜ン」と独特な音が響くさまを指します。このような倍音の共振現象を巧みに応用した非常に特殊な音響構造は、沖縄の三線にも中国の三弦にも見られない、日本独自のものです。

日本人は古くから、自然界と一体化するところから文化を生み出してきました。それは音楽においても同様です。西洋の楽器が整数的な倍音と均整の取れた構造を追求したのに対し、日本の楽器は自然界にある音を求めたことで、より複雑な、雑味のようなものを取り入れてきました。たとえば尺八では息を漏らす奏法を使い、お琴では爪で弦を擦る奏法を用います。三味線のサワリも、非整数次倍音で複雑な音響を生み出すことにより、自然界の音に近いものを求めたのではないかと思います。

三味線


〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2024/05/26

“Sitar", an instrument that creates rich overtones

The sitar, a string instrument that originated in northern India, uses resonant vibrating strings to emphasize certain overtones and to create new overtones on the resonant strings, creating a complex overtone structure that cannot occur in the natural world. The resonant vibrating strings here are not those that are directly produced by the player's rubbing with the bow or plucking with the fingers, but those that vibrate in resonance with such strings. 

 

The sitar is not limited to producing integer harmonics through the action of resonant vibrating strings. The bridge of the sitar is relatively wide, and more of its surface area is in contact with the strings, allowing it to produce rich non-integer overtones. 

 

This mechanism is similar to that of the “sawari" on the Japanese shamisen and biwa. The sitar's bridge has a sawari, which allows for the uniform derivation of non-integer overtones on every note. 

The bridge of the sitar is called a “jawari" in India. The word jawari means "to touch the heart". Sawari of the shamisen and biwa and jawari of the sitar seem to have the same etymology in terms of the atmosphere of the word. The craftsman who adjusts the jawari seems to be very important in India.

 

-Sitar jawari made of ebony-

シタールのジャワリ





豊かな倍音を生み出す楽器「シタール」

北インドで発祥したシタールという弦楽器は、共鳴弦を使って特定の倍音を強調したり、共鳴弦上の新たな倍音を生みだしたりすることで、自然界では起こり得ない複雑な倍音構造を作り出すことができます。ここでいう共鳴弦とは、奏者が弓でこすったり指ではじいたりすることで音を直接出す弦ではなく、そうした弦に共鳴して振動する弦を指します。

また、シタールは、共鳴弦の働きによって整数次倍音を生み出すだけにとどまりません。ギターでいえばブリッジ(下駒)にあたる部分が比較的広く、より多くの面積が弦に触れているため、非整数次倍音も豊かに生み出せるようになっています。

こうしたメカニズムは、日本の三味線や琵琶にあるサワリに通じるものです。シタールのブリッジにはサワリが付いていますので、どの音にも非整数次倍音が一様に派生する構造となっています。

シタールのブリッジはインドでジャワリと呼ばれています。ジャワリには「心に触れる」という意味があるそうです。三味線や琵琶のサワリとシタールのジャワリは、言葉の雰囲気からみて同じ語源のように思われます。ジャワリを調整する職人はインドでは非常に大切にされているようです。

黒檀で作られたシタールのジャワリ
シタールのジャワリ



〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2024/05/26

豊かな倍音を生み出す楽器「シタール」





この動画は、インドのシタール奏者ラヴィ・シャンカルを中心とした演奏です。

北インドで発祥したシタールという楽器は、共鳴弦で特定の倍音を強調したり、共鳴弦上で新たな倍音を生みだしたりすることで、複雑な倍音構造を作り出すことができます。共鳴弦とは、演奏者が弓でこすったり指ではじいたりすることで直接的に音を出すための弦とは別に、そうした弦に共鳴し振動することで新たな倍音を生み出す弦を意味します。

シタールは、共鳴弦の作用によって整数次倍音を生み出すだけにとどまりません。ギターでいえばブリッジ(下駒)にあたる部分が広く、より多くの面積が弦に触れているため、そこから非整数次倍音も豊かに生み出せるようになっています。

こうしたメカニズムは、日本の三味線や琵琶にあるサワリに通じるものです。シタールのブリッジにはサワリが付いていますので、どの音にも非整数次倍音が一様に派生する構造となっています。

シタールのブリッジはインドでジャワリと呼ばれています。ジャワリには「心に触れる」という意味があるそうです。三味線や琵琶のサワリとシタールのジャワリは、言葉の雰囲気からみて同じ語源のように思われます。ジャワリを調整する職人はインドで非常に大切にされているようです。


黒檀で作られたシタールのジャワリ
シタールのジャワリ


〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2024/05/26

Sounds and voices containing many overtones, ”Integer overtones and non-integer overtones”(2)

non-integer overtones, like integer overtonesare contained in the human voice and various musical instruments’ sounds, but they are contained more in the sounds in the natural world and sounds that are naturally voiced. Non-integer overtones are summarized as follows.


◎Frequency and waveform
 ・
The frequency is a non-integer multiple of the  fundamental tone.

 ・he waveform is irregular.

 

Non-integer overtones found in languages
 ・The vowels are mainly composed of integer overtones.
 ・Consonants are mainly composed of non-integer overtones.
 ※I
n Japanese, non-integer overtones are used when giving their voices expressions or emphasizing.


◎Emotional characteristics of listening to non-integer overtones

 ・Soft timbre

 ・Vague timbre

 ・Timbre that draws people’s attention, or make people feel intimacy and taste such as Japanese expressions. 


◎Sounds containing many non-integer overtones

 ・Instruments>Quena, Panpipe, Percussion and so on.

 ・Vocalization:>Husky voices, Whisper voices, African-blooded people’s voices and so on.

 ・Singers>Shinichi Mori, Aki Yashiro, Keisuke Kuwata, Hikaru Utada and so on.

 ・Talking voice>Sanma Akashiya, Beat Takeshi, reciters and so on.

 In general, the older tend to have more non-integer overtones in their voices.

 

◎Traditional Japanese music with many non-integer overtones

 ・Instruments>Shakuhachi, Shamisen, Biwa, Nohkan and so on.

 ・Vocalization>Katarimono(Japanese traditional narrative pieces for recitation)(Gidayu-bushi, Sekkyo-bushi, Royoku and so on.)

 ・Every instrument imported from China and Korea into Japan has been improved to make non-integer overtones.

 

Voicing non-integer overtones is said to be a little more difficult than integer overtones, because people have to relax, open their throats a little and blow more air in. This vocalization way loses a lot of energy, so this is somewhat difficult to make large voices and high overtones. This is a method of vocalization that people have to be careful of because it hurts the throat if they do excessively, but with repeated practice, people will be able to voice at a large volume.

[References]

Akikazu Nakamura, Overtones:Sound・Language・Note of Bodily Culture, Shunjusha, November 1, 2010, pp.22-24.


尺八奏者












倍音を多く含む音や声(2)「非整数次倍音」

非整数次倍音は、整数次倍音と同じく人間の声やさまざまな楽器に含まれているものですが、どちらかというと自然界の音、自然に発せられる音に多いものです。非整数次倍音について、下記にまとめました。

◎周波数と波形
 ・周波数は基音の非整数倍となっている。
 ・波形は不規則。

◎言語に見られる非整数次倍音
 ・母音は整数次倍音が主体となっている。
 ・子音は非整数時倍音が主体となっている。
 ※日本語では表情をつけたり強調したりするときに非整数次倍音を使う。

◎非整数次倍音を聴いた感じの特徴
 ・軟らかい感じの音色
 ・不鮮明な感じの音色。
 ・日本語表現のように、注意を惹かせた利、親密性や味わいを感じさせる音色。
 
◎非整数次倍音を多く含む音
 ・楽器…ケーナ、パンパイプ、打楽器
 ・発声…ハスキーボイス、ウィスパーボイス、アフリカ系の人たちの発声
 ・歌手…森進一、八代亜紀、桑田佳祐、宇多田ヒカル
 ・話声…明石家さんま、ビートたけし、朗読家
 ※一般的に、高齢になると非整数次倍音の多い声になる傾向がある。

◎非整数次倍音を多く含む日本の伝統音楽
 ・楽器…尺八、三味線、琵琶、能管
 ・発声…語りもの(義太夫節、説教節、浪曲など)
 ・中国や朝鮮から入ってきた楽器をすべて非整数次倍音が出るように改良している。

非整数次倍音の発声は、整数次倍音の発声に比べて、少し難しくなります。力を抜いて、喉を少し開けて、より多くの呼気を送り込まなければならないからです。この発声法はエネルギーのロスが多いので、大きな音量、高次の倍音を出すのはやや困難です。無理に発声すると喉を痛めるので気を付けなければならない発声法ですが、訓練によって大きな音量で出せるようになります。
(中村明一著「倍音 音・ことば・身体の文化誌」p.24-25より)

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中村 明一
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2010-11-01




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記事投稿日:2024/05/24

倍音の種類(2)非整数次倍音について

倍音には、整数次倍音、非整数次倍音、基音といった音の種類があります。
倍音について


非整数次倍音は、整数次倍音と同じく人間の声やさまざまな楽器に含まれているものですが、どちらかというと自然界の音に多く含まれているものです。楽器や人間の声に含まれる非整数次倍音について下記にまとめます。


1.非整数次倍音の特徴

◎周波数と波形
 ・基音に対して非整数倍となっている。
 ・不規則な波形を持つ。

◎言語と倍音
 ・母音は整数次倍音と関係する。
 ・子音は非整数次倍音と関係する。
 ※日本語では特定の表情をつける際に非整数次倍音を使う。

◎聴いた感じの特徴
 ・不明瞭な音色。
 ・柔らかい感じの音色。
 ・自然をイメージしたり触感を感じたりするような音色。


2.非整数次倍音を多く含む音

◎楽器
 ・海外の楽器:ケーナ、パンパイプ、打楽器
 ・日本の楽器:尺八、能管(能笛)、三味線、琵琶

◎発声
 ・発声:ハスキーボイス、ウィスパーボイス
 ・歌手:森進一、八代亜紀、桑田佳祐、宇多田ヒカル
 ・話声:明石家さんま、ビートたけし、朗読家の発音

◎整数次倍音が用いられる日本の文化
 ・物売りの声:石焼き芋「い〜しやぁ〜きいもぉ〜」
 ・アナウンス:駅「ドアが閉まります、ご注意ください」
 ・テレビのアナウンサーは整数次倍音、ラジオのパーソナリティは非整数次倍音が好まれる。


3.非整数次倍音の発声法

整数次倍音の発声は、整数次倍音の発声に比べてやや難しくなります。なぜなら、整数次倍音の発声よりも力を抜き、喉を開けて、より多くの呼気を送り込まなければならないからです。この発声法はエネルギーのロスが多いため、大きな音量や高次の倍音を出すのは困難です。無理に発声すると喉を痛めるので気を付けなければならない発声法ですが、訓練によってスムーズに出せるようになります。
(中村明一著「倍音 音・ことば・身体の文化誌」p.24-25より)

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倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01


 

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記事投稿日:2024/04/25

Sounds and voices containing many overtones, ”Integer overtones and non-integer overtones”(1)

“Integer overtone” are contained in the timbre of the human voice as well as the sounds of string instruments and wind instruments. Western classical music is mainly made up of fundamental tones and low integer overtones. Integer overtones are summarized as follows.

 

◎Frequency and waveform
 ・The 
frequency is an integral multiple of the fundamental tone.
 ・
The waveform is regular.

 

Integer overtones found in languages
 ・Th
e vowels are mainly composed of integer overtones.
 ・Con
sonants are mainly composed of non-integer overtones.

Emotional characteristics when listening
 ・
Hard timbre.
 ・
Clear timbre
 ・
Timbre that makes people feel the divinity, solemnity, charisma, and strength such as Western church music.

 

◎Sounds containing many integer overtones.
 ・
Instruments>Oboe, Charumera(Street vendor's flute), bagpipe and so on.
 ・
Vocalization>Bulgarian voices, Australian didgeridoo and so on.
 ・
Singers> Hibari Misora, Hiromi Go and so on.
 ・
Talking voice>Tetsuko Kuroyanagi, Tamori and so on.

 

◎Traditional Japanese music containing many integer overtones.
 ・
Instrument>Hichiriki(Japanese shawm) and so on.
 ・
Vocalization>Folk songs, Noh songs, Shomyo(Chant of Buddhist hymns), Utaimono(Japanere traditional chant pieces for recitation)(Nagauta. Jiuta and so on.)

 

◎ Japanese culture containing many integer overtones.
 ・Voices of street vendors: Bamboo pole seller’s “TAKEYA, SAODAKE”(Bamboo, poles of bamboo)” and Baked sweet potato shop’s “YAKIIMO(Baked sweet potato, Baked sweet potato)” and so on.

 ・Public announcement voice: Station staff ‘s “MAMONAKU-DOAGA-SIMARIMASU(The door will close soon, please be careful)” and so on.

 

When voicing integer overtones, people relax, pull the chin, and narrows the throat. This voicing method has little loss of energy and can doing high overtones at bigger volumes. Japanese people originally had strong voices with integer overtones, but due to the influence of Western culture, more and more people are voicing with strong fundamental tones and few ones.

[References]

Akikazu Nakamura, Overtones:Sound・Language・Note of Bodily Culture, Shunjusha, November 1, 2010, pp.22-24.

焼き芋屋














倍音を多く含む音や声(1)「整数次倍音」

整数次倍音は、人間の声、あるいは弦楽器や管楽器の音色の中に含まれています。西洋のクラシック音楽は、主に、基音と低次の整数次倍音で作られています。整数次倍音について、下記にまとめました。

◎周波数と波形
 ・周波数は基音の整数倍となっている。
 ・波形は規則正しい。

◎言語に見られる整数次倍音
 ・母音は整数次倍音が主体となっている。
 ・子音は非整数次倍音が主体となっている。

◎整数次倍音を聴いた感じの特徴
 ・硬い感じの音色。
 ・はっきりとした音色。
 ・教会音楽のように、神々しさ、荘厳さ、カリスマ性、強さを感じさせる音色。

◎整数次倍音を多く含む音
 ・楽器…オーボエ、チャルメラ、バグパイプ
 ・発声…ブリガリアンヴォイス、オーストラリアのディジャリドゥ
 ・歌手…美空ひばり、郷ひろみ
 ・話声…黒柳徹子、タモリ、テレビのアナウンサー

◎整数次倍音を多く含む日本の伝統音楽
 ・楽器…篳篥(ひちりき)
 ・発声…民謡、謡曲、声明、歌いもの(長唄、地歌など)

◎整数次倍音が多い日本の文化
 ・物売りの声:竹竿売り「たーけやー、さおだけー」、焼き芋屋
 ・アナウンスの声:駅員「間もなくドアが閉まります、ご注意ください」

整数次倍音の発声は、力を抜いて顎を引き、喉を狭めて行います。この発声法は、エネルギーのロスが少なく、大きな音量で高次の倍音を出すことができます。日本人はもともと整数次倍音の強い声をしていましたが、西欧文化の影響によって、基音が強く倍音が少ない声で発音する人が多くなっています。
(中村明一著「倍音 音・ことば・身体の文化誌」p.22-24より)

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倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01






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記事投稿日:2024/05/25

倍音の種類(1)整数次倍音について

倍音には、整数次倍音、非整数次倍音、基音といった音の種類があります。
倍音について


西洋の音楽は基音と整数次倍音が基本となっており、楽器や楽曲の構造は、整数次倍音をより多く発生させるものとなっています。また、私たち人間の声にも整数次倍音は含まれています。楽器や人間の声に含まれる整数次倍音について下記にまとめます。


1.整数次倍音の特徴

◎周波数と波形
 ・基音の整数倍の周波数。
 ・規則正しい波形。

◎言語と倍音
 ・母音は整数次倍音と関係する。
 ・子音は非整数次倍音と関係する。

◎聴いた感じの特徴
 ・明確な音色。
 ・パワーのある音色。
 ・西洋では整数次倍音に神々しさを感じ、荘厳さやカリスマ性とつなげていった。


2.整数次倍音を多く含む音

◎楽器
 ・西洋の楽器:オーボエ、チャルメラ、バグパイプ
 ・日本の楽器:雅楽の篳篥(ひちりき)

◎発声
 ・発声:イタリアオペラ、ブリガリアンヴォイス、声明、歌いもの(長唄、地歌など)
 ・歌手:美空ひばり、郷ひろみ
 ・話声:黒柳徹子、タモリ、テレビのアナウンサー

◎整数次倍音が用いられる日本の文化
 ・物売りの声:石焼き芋「い〜しやぁ〜きいもぉ〜」
 ・アナウンス:駅「ドアが閉まります、ご注意ください」
 ・テレビのアナウンサーは整数次倍音、ラジオのパーソナリティは非整数次倍音が好まれる。


3.非整数次倍音の発声法

整数次倍音の発声は、力を抜いて顎を引き、喉を狭めて行います。この発声法は、息をなるべく漏らさないようにするため、発声を行う際にエネルギーのロスが少なく、高次の倍音を用いて大きな音量かつ明確な音色を出すことができます。



倍音と音程
倍音と音程


倍音列と西洋音楽の変遷
倍音列と音楽
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倍音について

倍音について、「整数次倍音、非整数次倍音、基音」という三つの視点でまとめたものをご紹介します。


1.整数次倍音
基音(楽音の音高とされる周波数)に対し、整数倍の周波数を持つものを整数次倍音と呼びます。この場合、基音の1倍の倍音ということになります。

パイプ内の空気や弦を振動させると、整数で分割する均整の取れた波形が無数に現れます。この場合、パイプや弦の全長に対して、1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1…という波が発生します。


倍音
これを大譜表上に記すと次のような倍音列になります。

倍音



2.非整数次倍音

例えば、バイオリンの音を鳴らしたとき、「ドレミファソ」といった音高のわかる音だけではなく、ザーザーといった弦が擦れる音も聞こえます。このような整数次倍音以外の不規則な振動によって生じる音を非整数次倍音と呼びます。川の水が流れる音や風が吹いて木の葉っぱが擦れる音などは非整数次倍音になります。

バイオリン


森林



3.基音だけの音

整数次倍音や非整数次倍音のほかに、基音だけの音というのもあります。たとえばテレビの試験放送のときに流れるテストトーンや、楽器の調律の時に使う音叉の音です。このような基音だけの音を純音と呼びます。

※テストトーンとは、低周波発振器によって生じる可聴帯域内における単一周波数の正弦波信号音で、スピーカーを通すと「ポー」あるいは「ピー」という音で聞こえます。

NHK時計



基音に整数次倍音を加えると輝きのある音になり、基音に非整数次倍音を加えると風のような音になります。基音、整数次倍音、非整数次倍音、それぞれの組み合わせによって、音質や音色が決まります。


木



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