ニューコードNLPコーチングコース・デモンストレーション
受講生A:チャンクアップにはいろいろなレベルがあります。どのレベルでクライアントのゴールを設定したらいいのか迷うことがあります。チャンクの高いほう、つまり抽象度の高いほうで設定したらいいのか、チャンクの低いほう、つまり具体的なほうで設定したらいいのか、あるいは、高いほうと低いほうの両方といったように複数のゴールを設定したらいいのか教えてください。
グリンダー博士:コーチングの中で、クライアントが、「私はXをやめたいです」と言ったとします。例えば、「私は深夜にスナック菓子を食べるのをやめたいです」と。そこでコーチは、クライアントに、チャンクアップを促すための「意図の質問」を行います。クライアントは、「深夜にスナック菓子を食べると、気持ちがリラックスします」と答えたとします。ここから先は、次のような選択が考えられます。
1.「気持ちがリラックスする」という意図をさらにチャンクアップさせる。
2.「深夜にスナック菓子を食べるのをやめる」という意図をさらにチャンクアップさせる。
ここで、2の「深夜にスナック菓子を食べるのをやめる」という意図をさらにチャンクアップさせたとして、「痩せるのでボーイフレンドができる」と言ったとします。つまり、深夜にスナック菓子を食べるのをやめることによって、クライアントは、いくつかのことが実現するようになるということがわかります。ここから、コーチは、バーバル・パッケージを使って名詞と動詞を特定化し、チャンクダウンをしていきます。クライアントが「深夜にスナック菓子を食べるのをやめたいです」と願う意図のひとつが「痩せることができる」というもので、「痩せることができる」と願う意図のひとつが「ボーイフレンドができる」というものです。このように、クライアントの「変えたい状況」をチャンクアップすることによって、それをどのように達成することができるかというところでいろいろな方法が見つかります。しかしここで考えなければならないのは、「ボーイフレンドをつくる」というのはけっこう大きなゴールになります。そこで、「どうやってボーイフレンドをつくるか」ということでチャンクダウンする必要があります。これについてクライアントが、「スナック菓子を食べるのをやめる」ということの他に、「毎日ジョギングをする」「テニスをはじめる」「野菜中心の食事に切り替える」といったものを出してくるかも知れません。このように、チャンクアップで「大きな意図」まで上がったら、そこからはチャンクダウンで「具体的にどうやってそれを行うのか」ということを聞いていきます。このように、「変えたい状況」をいくつかチャンクアップしていき、上がったところがクライアントにとって本当に達成したい「大きな意図」、すなわち「ゴール」となり、そのゴールを達成するためにはいくつものやり方があるということを知ることが大事です。この「大きな意図」をチャンクダウンしたものが「プラン」となります。このような理由で、私だったらいくつかのレベルで意図を上げていきます。
(2014年5月6日に東京で開催されたNLPコーチングコースより)
NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
ニューコードNLPスクール
記事投稿日:2022/11/06