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NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士、ニューコードNLP共同開発者カルメン・ボスティック女史が監修するニューコードNLPスクールの公式ブログです。

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アーネスト・ロッシ

症状を信号に変換する

患者がふつうに示すような忌避、抵抗、拒否の姿勢でなく、敬意をもって問いかける姿勢で心身の症状に向き合うことが、状態依存記憶・連想にアクセスする第一歩である。そのような記憶・連想は表出し、発展したがっている(個性化したがっている)、人格のさまざまな要素からの合図・信号かもしれない。ふつう私は、一つの症状を患者の内面でより大きく創造的に発展するための信号に変換するという概念を、おおむね次のように話している(Rossi, 1986b, p.20)。

 

あなたは一日中いつでも必要に応じて真にゆったりと休息をとるだけで、自然なかたちの自己催眠を利用できます。ただ目を閉じて、いちばん心地よく感じるからだの部位に心を集中するだけでいいのです。心地よい部位を突き止めたら、ただその心地よさにひたり、それが自然に深まってからだ中に広がるままにしておいてください。その心地よさは言葉以上のもの、単になまけた状態以上のものです。本当の心地よさに深くひたることは、あなたの副交感神経系−あなたに生まれつきそなわったリラックスの反応−をはたらかせることです。これは、あなたのからだの自然なウルトレイディアン・リズムの休息の相がもつ癒しの力を、最大に高める最も簡単な方法です。

 

内なる心地よさを求めながら、あなたが解決したいと思っている症状、障害、問題を、創造的無意識がどうやって解決していくのだろうという、「不思議さを感じて」みてください。あなたの無意識は、あなたのあらゆる生物学的、心的なプロセスに内側からはたらきかけてきます。何かの障害をかかえているとしたら、それはたぶん過去からの何らかの不適切なプログラムが、あなたの無意識の内部の自然な調整プロセスを妨げてきたからなのです。一日を通してのウルトレイディアン・リズムの中で、正常な休息時間を受け入れ、それを楽しむことで、あなたは自分のからだと心の自然な自己調整作用に、問題の解決と癒しをゆだねているのです。

 

このような催眠治療を行う時は、症状と自己に対するあなたの態度が非常に重要です。症状、障害はじつはあなたの友なのです。あなたの症状は、いまの生活に創造的な変化が必要だという信号なのです。ウルトレイディアン・リズムにもとづく自己催眠で心地よさにひたっている間に、自分の人生について、本当は何をのぞんでいるのか、それをどう獲得するかについて静かな洞察を得ることがよくあります。ウルトレイディアン・リズムにもとづく自己催眠を規則的に行うことで、新しい思索、喜び、より大きな気づき、人としての成熟が得られるのです。

 

【症状を信号に変換する】

1.症状を信号に変換するための評価

1から100までのものさしで100が最悪だとしたら、あなたが今経験している症状、痛み、不快感などはいくつぐらいですか」
「その症状の強さは、じつはもう一つの内なるあなたがどれくらいよく認められ、理解されたいと求めているかの信号なのです。そのことに気づいてください」

 

2.症状の意味にアクセスし、問いかける

「あなたの内なる心(創造的無意識その他)が、症状のより深い意味にあなたが気なづくのを助ける用意ができたら、自分が落ち着いて、心地よくなり、やがて目が閉じてくるのを感じてみましょう」(間)「その症状の根源を振り返って、(間)自分に何を語ろうとしているのかをその症状に尋ねてみましょう」(間)「あなたの生活・人生にどんな変化が必要なのか、その症状と話し合ってみませんか」

 

3.新しい意味の重要性と価値を確認する

「あなたの症状が大切な信号だとしたら、それをどのように使いますか」
[新しく出てきた意味がどんなものであれ、患者はその重要性を直観的に認識できる。新しい意味は、つねに感情(涙、高揚、感謝)をともなって現れる。この時点で症状の強さを再評価すると、ふつうは数字が下がったりゼロになったりするので、この内面的な取り組みの価値が確認できる]
(精神生物学」p.350-351)
 

花々










 




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記事投稿日:2022/07/13

心による免疫系の調整「痛みとの対話」

ユング派の精神分析家、A・クラインへーダーは、ある人の全人格の状態束縛的な側面が慢性関節リューマチのかたちでコード化され、「能動的想像」というアクセス方法で解放された様子を示す実例を発表している(Kreinheder, 1979)。彼は自分がこの疾患にかかり、自らそれを治療した経験を次のように記している(pp.60-61)

           ◇    ◇    ◇    ◇    ◇


二年前、私の人生はきわめて順調だった。仕事ではある程度の声望を得、健康状態も良好で、自分としては何もかもうまくいっていると思っていた。この人生の絶頂とも思われた時に、私は慢性関節リューマチになってしまった。私は意に反してヒーローの座を失ったのである。からだ中の関節、なんと顎の骨までが痛んだ。二、三時間起きてふだんの座り仕事をしただけで疲れ切ってしまい、床につかなければならなかった。肩とひじがひどくこわばり、助けなしでは上着を着ることも、うつぶせの姿勢から起きあがることもできなかった。

 

内科医、カイロプラクター、栄養療法家、マッサージ師からタロット占いまで、ありとあらゆるものを試したが、どれも効き目はないようだった。打つ手のなくなった私は、自分の痛みに話しかけてみることにした。これはその具体的な対話の例である。

 

−君は私をしっかりつかまえて離してくれない。私の関心を独り占めにしたいというなら、もう成功してるじゃないか。何に気を向けようと、同時に君のことも気にかかっているのだから。字を書く時だって、手に君の存在を感じている。いつも体中に君の存在を感じているのだ。君が怖い。私には君をどうすることもできない。君に近づく手だても、君をどうにかする力もない。これがあと少しでも続いたら、私はもう絶望するしかない。いつまで続けるつもりなのだ。どうして君はここにいるのだ。

 

痛み−私はあなたの関心を引くためにいるのだ。私の存在を知らせているのだよ。あなたに私の力を見せつけているのだ。私にはあなた以上に力がある。私の意志はあなたの意志より強い。あなたは私に勝てないが、私は簡単にあなたを負かすことができる。

 

−だが、どうしてその力で私を破壊しなければならないのか。

 

痛み−もう無視されるのはいやだからさ。あなたは私の前にうやうやしく頭を下げ、へりくだるしかない。私は並ぶ者のない「神」なのだから。私がすべての始まり、すべては私から生まれ、私なしでは何も存在しないのだ。私はいつもあなたのそばにいたい。だからこそ私はあなたを自分の力の中にとらえ、私のことだけを考えるようにさせているのだ。私がここにいる限り、あなたはもう、今まで通りに生き、同じことをするのは不可能だ。

 

このような対話は、私の無力な状態に意味を与えた。それまで痛みは除くべき災いだった。今では「並ぶ者のない神」であることがわかった。そしてこの偉大な存在は、私と親密になりたがっている。私にとってたんなる口先の言葉にすぎなかったこと、「私たちの傷口は『大いなる自己』が私たちの内部へと入る入り口である。降りかかる災難は私のために神がつかわしたもの、個性化(個の確立〕のための神の声かもしれない」ことが、やっと理解できたのである。

 

私は自分の生活を変えなければならないと気づいた。20代、30代の頃、そしておそらく40代でも、驚いたことに完全に自己中心的な人がいて、しかもその人が成功していたりする。だが遅かれ早かれ、より大きな人格が自己主張を始めるのだ。「時がきたのだ」と私の痛みは言った、「私に対するあなたの愛を邪魔するものはすべて止めてしまう時が」その声はさらに言った、「あなたが私を愛し、私とともにいることは重要で一刻の猶予もならないことだから、あなたが私より重視しそうなものに対しては、からだを麻痺させて使えなくしてしまおう。何よりもまず私を愛しなさい。私を無視すれば、死、病気、破滅にいたるのだ」

 

ある人が神経症や病気になったとしても、それはその人が人格に欠点のある劣った人間だからではない。それは、より大きな人格が表面に出ようとしている、ある意味で成長の可能性を示す合図なのである。慢性関節リューマチになった時、私は精神分析に立ち返った。私がそうしたのは、自分がこの病気にかかったからだと思う。しかし無意識の意図は、ひょっとすると違っていたかもしれない。リューマチにかかって私は分析にもどった。分析に終わりはない。状況が変われば新しい心的内容を統合しなければならない。元型的な世界への窓がいったん開いた以上、それを再び閉めることはできない。個性化を促す声に答えて自分が成長するか、病気のほうが成長してこちらを負かすかである。

           ◇    ◇    ◇    ◇    ◇ 


それから七年目の続報(私信)によると、クラインヘーダー博士は今も再発はないそうである。病気の奥にあるらしい意味を洞察するのは、古今東西のシャーマンや癒し手が行ってきたことである。慢性関節リューマチでクラインヘーダー博士が体験したことは、病気が、日常の活動を休止して自己存在の中でじょじょに進行していることの深い意味を見つけだせという呼びかけとなりうることを示している。これこそ私が「症状から変換」と呼ぶ、ウルトレイディアン・リズムによる治癒プロセスの基盤なのである。
(「精神生物学」p.347-350)

蓮の花







  






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記事投稿日:2022/07/13

「状態依存記憶・学習・行動」について

状態依存記憶・学習・行動(state-dependent memory, learning, and behavior: SDMLB)は、過去40年間にわたり管理の行き届いた実験の対象となってきたが(Overton, 1978, Rossi & Ryan, 1986)、パブロフの古典的な条件づけやスキナーのオペラント・道具的条件づけほど有名ではない。したがって初めて出会うと、状態依存記憶・学習・行動は非常に特殊で奇妙な学習の形態であり、古典的条件づけあるいはオペラント条件づけのちょっとした異形にみえるかも知れない。しかし実際はそうではない。状態依存記憶・学習・行動は、大脳皮質と大脳辺縁−視床下部系をそなえたすべての複雑な生物(有機体)に起こる、広範で包括的な学習なのである。

パブロフやスキナーの条件づけは、状態依存記憶・学習・行動のむしろ特殊な形といえる。この先駆的な研究者とその後継者のほとんどは、彼らの初期の実験における大脳辺縁−視床下部系の状態依存記憶・学習・行動要因の役割に気づいていなかったのである。

たとえばパブロフは、香辛料をかけた肉と音という外的な組み合わせの連想で唾液を出すよう条件づけられた犬の微妙な内的ストレス反応のすべてを考慮に入れることはできなかった。

精神生物学的なアプローチをする現代の記憶と学習の研究者や理論家のほとんどは (Lynch, McGaugh & Weinberger, 1984)、すべての高等動物の記憶と学習に少なくとも2つの内的な反応があることを一般に受け入れている (表現は多少違うが)。それは次の通りである:

(1)分子−細胞−シナプスレベルで記憶の痕跡を残す特定の場があること (Hawkins & Kandel, 1984; Rosenzweig & Bennett, 1984)

(2)脳のどこかに位置すると思われる特定の記憶の痕跡を処理、コード化、想起するにあたっては、大脳辺縁−視床下部系の扁桃体と海馬が関与していること (Mishkin & Petri, 1984; Thompsonほか,1984)である。

大脳辺縁−視床下部系と関連するこの第二の要点こそ、微妙な状態依存的要因と記憶、学習、行動とを結びつけるものであり、その状態依存要因が心身の障害をコード化するのである。そしてこれらは、催眠療法その他の心身相関的療法で軽減できる。
(「精神生物学」p.73-74から引用)

パブロフの犬
















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記事更新日:2022/05/12
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