New Code NLP School

NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士、ニューコードNLP共同開発者カルメン・ボスティック女史が監修するニューコードNLPスクールの公式ブログです。

■心の観察

自己意識や他者との交流にまつわる脳領域

自己意識(self-consciousness)とは、外界ではなく自分自身に向けられる意識のことであり、向けられる自己の側面によって次の2つに分けられます。

◎公的な自己意識(public self-consciousness )
容姿や振る舞い方など、他者が観察できる自己の外面に向けられる公的自己意識。

◎私的な自己意識(private self-consciousness )
感覚、感情、思考など、他者から観察できない自己の内面に向けられる私的自己意識。

このような、自己意識に関わる脳領域は、前頭前野の内側面にある内側前頭前野(medial prefrontal cortex)の活動がもっとも増大するといわれています。

本を読む女性



内側前頭前野は、情報を統合して自分の行動を調節するという機能をもち、自己意識だけではなく、他者との交流のしかたなど、さまざまな高次の精神機能に関与することが知られています。具体的には、自分の内面(感覚、感情、思考)に照らし合わせて他者の感情や考えを理解する働きに関わる腹内側前頭前野と、他者の考えを論理的・客観的に推論する働きに関わる背外側前頭前野の両方を含んでいます。


対話



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記事更新日:2024/01/04

心の理論における誤信念課題(2)「サリーとアン理論」

心の理論(Theory of mind)とは、ある状況に置かれた人の行動を見て、その人の考えを推測し、解釈することができる心の動きをさし、おおよそ4歳から6歳で形成されるとしています。この理論を調査するものとして誤信念課題(false belief task)が用いられ、それらの代表とされるのが、マクシ理論(Wimmer & Perner, 1983)やサリーとアン理論(Baron-Cohen, Leslie, & Frith, 1985)といった物体移動にまつわるものです。

サリーとアン理論の典型的な流れは以下の通りです:

(1)ストーリーの提示
サリーとアンは、部屋の中で遊んでいます。
サリーは、遊んでいた人形をカゴの中に入れて、部屋の外に出ます。
アンは、サリーがカゴの中に入れた人形を、箱の中に移します。
部屋に戻ってきたサリーは、また人形で遊ぼうとします。



(2)ストーリー提示後の質問
a. 「サリーはどこを探すかな?」
b. 「サリーは人形がどこにあると思っているかな?」

この質問では、被験者が自分以外の視点(サリーの視点)に立てるか、そしてサリーの『人形はカゴの中にある』という信念を理解できるかを見るものです。サリーは部屋の外に出ているあいだにアンが人形をカゴから箱に移したところを見ていませんので、この質問の答えは「カゴの中を探す」が正解です。一般的に、この質問には、3歳児はほとんどが自分の視点から「箱の中を探す」と答えます。4〜5歳児は過半数がサリーの視点に立って「箱の中を探す」と答えるようになり、6歳では95%以上が「箱の中を探す」と答えるようです。


(3)質問の仕方の考察
a. 「サリーはどこを探すかな?」
 ・ 行動質問(behavior question)
 ・サリーの行動を予測する質問
  →質問された者が、サリーの立場になって答えるための質問

b. 「サリーは人形がどこにあると思っているかな?」
 ・ 信念質問(thought question)
 ・サリーの心理を推測する質問
  →誤信念の理解を直接的に判断するための質問


人形あそび


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記事更新日:2024/01/04

心の理論における誤信念課題(1)「マクシ理論」

心の理論(Theory of mind)とは、ある状況に置かれた人の行動を見て、その人の考えを推測し、解釈することができる心の動きをさし、おおよそ4歳から6歳で形成されるとしています。この理論を調査するものとして誤信念課題(false belief task)が用いられ、それらの代表とされるのが、マクシ理論(Wimmer & Perner, 1983)やサリーとアンの課題(Baron-Cohen, Leslie, & Frith, 1985)といった物体移動にまつわるものです。

マクシ理論の典型的な流れは以下の通りです:

(1)ストーリーの提示

マクシとお母さんは、キッチンで買い物袋を開けています。
マクシは、袋から出したチョコレートを、赤い棚に置きました。
マクシは、遊ぶために外に出かけました。
お母さんは、お菓子を作るために、赤い棚にあったチョコレートを手に取りました。そこで、卵を買い忘れたことに気づき、チョコレートを青い棚に置いて、また買い物に出かけました。
マクシは家に戻り、チョコレートを食べようとします。



(2)ストーリー提示後の質問
a. 「マクシはどこを探すかな?」
b. 「マクシはチョコレートがどこにあると思っているかな?」

この質問では、被験者が自分以外の視点(マクシの視点)に立てるか、そしてマクシの『チョコレートは赤い棚にある』という信念を理解できるかを見るものです。マクシは外に出ているあいだにお母さんがチョコレートを青い棚に置いたところを見ていませんので、この質問の答えは「赤い棚を探す」が正解です。一般的に、この質問には、3歳児はほとんどが自分の視点から「青い棚を探す」と答えます。4〜5歳児は過半数がマクシの視点に立って「赤い棚を探す」と答えるようになり、6歳では95%以上が「赤い棚を探す」と答えるようです。


(3)質問の仕方の考察
a. 「マクシはどこを探すかな?」
 ・ 行動質問(behavior question)
 ・マクシの行動を予測する質問
  →質問された者が、マクシの立場になって答えるための質問

b. 「マクシは人形がどこにあると思っているかな?」
 ・ 信念質問(thought question)
 ・マクシの心理を推測する質問
  →誤信念の理解を直接的に判断するための質問


親子


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記事更新日:2024/01/06

心を観察するもの(目次)

ニューコードNLPスクールのブログで、「心を観察するもの」について書いた記事の一覧です。

心を観察するもの(目次)

2021/12/01 心を観察するもの(目次)

心を観察するもの(記事)
2021/12/02 心の理論における誤信念課題(1)「マクシ理論」 
2021/12/03 心の理論における誤信念課題(2)「サリーとアン理論」
2021/12/04 自己意識や他者との交流にまつわる脳領域

会話












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記事更新日:2024/01/15
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