New Code NLP School

NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士、ニューコードNLP共同開発者カルメン・ボスティック女史が監修するニューコードNLPスクールの公式ブログです。

■音について

耳の構造:音を検知して識別するプロセス

人間の耳は、音を検知して識別する能力を持っています。また、耳は、外耳、中耳、内耳の3つの部分から構成されています。簡単にまとめたものを下記にご紹介します。


◎外耳
音は、耳介(pinna)によって集められたあと、外耳を通過します。外耳は、音波の受信器として働き、聴覚が周波数のどの領域でもっとも鋭敏になるかを決定する要因にもなっています。一般的に、私たち人間がもっとも鋭敏にな周波数帯域は3000Hz〜4000Hzあたりです。音波が外耳道に伝導して鼓膜を振動させるまでのあいだに、外耳道でフィルターがかけられ、一部の音が強調され、その他の音は減衰します。強調されるか否かは、音の周波数と到達方向によって決まります。

こちらの聴覚器官の図では[2. 外耳道、3. 耳殻]が外耳になります。

耳の構造












1. 骨導
2. 外耳道
3. 耳殻

4. 鼓膜
5. 前庭窓


◎中耳
音波、すなわち空気の疎密の変動は、鼓膜に振動を引き起こし、その振動は中耳で増幅されます。中耳は鼓膜の後ろにある容積約2mlの空洞で、鼓膜の振動を伝える耳小骨という3つの連結した骨があります。ツチ骨(malleus, 槌ハンマー)は鼓膜と結合しており、振動をキヌタ骨(incus, 槌を打ちつける台)、アブミ骨(stapes, 馬具の鎧)を経て、受容器をもつ蝸牛(cochlea)へと伝達します。蝸牛は内耳の一部で、リンパ液に満たされており、そのリンパ液を振動させて、蝸牛内の基底膜と呼ばれる膜の振動を作り出します。周波数が低い場合は先端部が最大の動きをし、周波数が高くなるにつれてその基部が最大の動きをします。その振動は基底膜上に並ぶそれぞれの有毛細胞に伝えられ、これによって私たちは音の高さを認識します。その際、複合的な音に対しても敏感に反応するため、倍音が複雑に混合していても、それぞれの音を個別に認識することができます。このように、耳の構造は、コンピューターで音を分析して倍音を明らかにするのと同じことが行えるように作られています。そして最終的に蝸牛での情報は、蝸牛神経によって脳に送られます。

こちらの聴覚器官の図では、紫色の部分が内耳になります。

耳の構造












6. ツチ骨(槌骨)
7. キヌタ骨(砧骨)
8. アブミ骨(鐙骨)
9. 三半規管
10. 蝸牛

11. 聴神経
12. 耳管


聴覚の伝導路
















NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
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記事更新日:2024/06/05

音は私たちの脳内で加工されている

私たちが日常生活で耳にするさまざまな音は、音源(音の元となったもの)が引き起こした空気の振動によるものです。

人間の耳は、音を検知して識別するという重要な能力を持っており、広い範囲の周波数と強度を感受することができます。

耳は、外耳、中耳、内耳の3つの部分から構成されていて、外耳は音波の受信器として働きます。耳介(じかい)で集められた空気の振動の一部は外耳道を通って鼓膜に伝えられます。その際、音波が鼓膜に到達するまでに外耳道でフィルタがかかり、一部の音が強調されその他の音は減衰します。強調されるか否かは、音の周波数と到達方向によって決まります。音波、すなわち空気の疎密の変動は、鼓膜に振動を引き起こし、耳小骨(じしょうこつ)で増幅され、内耳の蝸牛(かぎゅう)が振動を電気信号に変えて脳に伝えられ、最終的に音として認識されます。

聴覚の伝導路



このプロセスにより、音というのは、空気の振動という自然現象に限らず、私たち人間の脳で加工されたものも含まれるということがわかります。

下記に、音が脳内で加工される例を3つご紹介します。



1.マガーク効果
ある人が「ガ」と発音している映像を見ながら「バ」と発音している音声を聞くと「ダ」と聞こえます。これをマガーク効果といいます。





2.ミッシング・ファンダメンタル
和音を構成するそれぞれの音は高いにもかかわらず、実際にその和音を鳴らしてみると低い音になる現象があります。複合音の音高認知において幻聴される基本周波数のことをミッシング・ファンダメンタルといいます。例えば、ある基音を決めて、その基音は鳴らさず、基音上の整数次倍音のみを配した複合音を同時に鳴らすと、鳴らしてないはずの基音が聞えてくるという実験があります。また、オーボエのような楽器では、倍音だけが出ていて基音がほとんど出ていないことがあり、それでも基音が出ているように聞こえてきます。このように、実際は存在しない音を、私たちは脳内で創り出して聞いていることがあります。


3.ステレオのスピーカー
ステレオのスピーカーシステムにおいて、非常に低い音は、基音を出さずにその倍音だけを変換して出します。これにより、小さいスピーカーでも低音を表現することができます。この方法を用いるメリットは他にもあり、スピーカー躯体(くたい)、つまりスピーカーの構造を形づくる部品が集まっている部分の振動を抑えることもできます。

聞く女性


〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01



NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校
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記事更新日:2024/06/04

言葉の発音の極意〜基音と倍音の違い〜

私たちは普段、一つの発音の中に多種多様な倍音が含まれていることに気づかず、誰かと会話をしたりスピーチをしたりしていると思います。

例えば、「子猫(こねこ)」という言葉は、男性が発音しても女性が発音しても、子どもが発音してもお年寄りの方が発音しても同じものを指していることがわかります。

子猫


これは、"KO NE KO" という子音と母音の組み合わせを音に変換する際に、その音から派生するさまざまな倍音のなかの絶対的な音の高さである基音(fundamental tone)に意識を向けるため、どのような音の高さであれ同じ発音に聞こえるという仕組みです。つまり絶対的な音高とその連なりを聞き取り、コード化されたものを記憶から引き出すことで意味を判断するというプロセスです。


次の2つの文章をそれぞれ発音してみましょう。

(1)「毛糸玉で遊ぶ楽しそうな子猫」

(2)「親猫からはぐれた不安そうな子猫」


私たちは、基音でその言葉の意味を判断するだけではなく、倍音(overtone)で、言葉の意味を超えたさまざまな情報を受け取ることができます

例えば、「白い布」という言葉があったとき、その布は、シルク、木綿、麻、ウール、化学繊維などさまざまな素材のものがあり、実際に触れてみると、サラサラしていたりゴワゴワしていたり、温もりを感じたり心地よかったりします。それと同じく、「子猫」という言葉の発音も、その言葉の意味を知るための基音だけではなく、明るい音や暗い音、硬い音や柔らかい音など、そこに込められている倍音を聴き取ることで、より多くの情報に触れることができます。


音楽の世界に絶対音感(absolute pitch, perfect pitch)という言葉があります。これは、音をヘルツ(Hz)といった絶対値というフィルターを使って記号化し、分類したり判断したりするものです。音に絶対値をつけることで意識化しやすくなる反面、自然界に存在する意識できない音のすべてに感覚を向けることができなくなります。平均化されたものに意識を向けるか、普遍的なものに無意識的に開いていくか、このあたりに目を向ける時代に入っているように思えてなりません。

猫

〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2024/06/03

言語そのものがもつ周波数

フランス人のアルフレッド・トマティス(Alfred A. Tomatis)氏は、世界のさまざまな言葉を分析し、言語ごとにおもな周波数帯域が異なることを発見しました。この周波数帯域は言葉のパスバンド(優性となる周波数帯域)と呼ばれています。

 ●イギリス英語: 2000Hz〜12000Hz
 ●アメリカ英語: 750Hz〜5000Hz
 ●日本語: 125Hz〜1500Hz


言葉を発するときの周波数は一般的に、子音が高めで母音が低めになります。例えば、英語の "system" という言葉は子音が連続していて母音が少ないため、発音する際の周波数は高めになります。これを日本語のカタカナに置き換えると、「システム」(sisutemu)と母音が多くなることから、発音する際の周波数は低めになります。

日本語の場合、子音には母音が必ず結合するため、母音が多くなり、音の周波数は低くなります。子音を強く発音することで高い周波数が生じる英語とは対照的です。


〔補足〕
◎1500Hzを境に音の旋回性と直進性が分かれる
音の方向性と倍音の関係



会話


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記事更新日:2024/06/02

音域における音の感じ方の違い

私たちは日頃、たくさんの音に囲まれて生活をしています。音を Hz(ヘルツ)という周波数の単位で表した場合、人間の耳に聴こえる 20Hz〜20,000Hz の音は可聴域と呼ばれ、さらに低音域、中音域、高音域などに分けられます。音域ごとに生じる感じ方の違いについて下記にご紹介します。


1.重低音の音域: 20Hz〜100Hz
 ◎音の感じ方、聴こえ方:
  ・唸る(うなる)ような音。
  ・ブーン・ブーンという音。
  ・機械音の場合、体の不調や不快感を感じることがある。
  
 ◎楽器、楽曲、その他:
  ・地鳴り
  ・室外機、換気扇、ダクト等から発せられるモーター音。

地震や火山の噴火などが発生して地盤が振動すると、短周期の地震波動が空気中を伝播して音響(音波)となり、「ゴォー」という低い音が聞えることがあります。これを地鳴りや鳴動といいます。基本的に、振動の周波数が20Hzを超えると地鳴り音が聞えます。


2.低音域の音域: 50Hz〜200Hz 
 ◎音の感じ方、聴こえ方:
  ・音圧を感じる。
  ・ドン・ドン・ドンという音。 

 ◎楽器、楽曲、その他:
  ・太鼓、ドラム
  ・リズムやベースのパートに多い
  ・楽曲では和音コードなど楽曲構成音の基音が置かれやすい。
 

3.中低音域: 200Hz〜800Hz
 ◎音の感じ方、聴こえ方:
  ・普段の生活でよく耳にする音域。

 ◎楽器、楽曲、その他:
  ・ピアノでは中音部に当たり、落ち着いた旋律を奏でる音域。
  ・ピアノの中心のド: 261Hz
  ・男性の声: 500Hz
 

4.中音域: 800Hz〜2000Hz

 ◎音の感じ方、聴こえ方:
  ・普段の生活でよく耳にする音域。

 ◎楽器、楽曲、その他:
  ・ピアノでは高音部に当たり、華やかな旋律を奏でる音域。
  ・女性の声: 1,000Hz〜2000Hz


5.高音域: 2000Hz〜10000Hz
 ◎音の感じ方、聴こえ方:
  ・人間の耳が最も敏感に察知する帯域。
  ・キーン・キーン、チーン・チーン 

 
 ◎楽器、楽曲、その他:
  ・ト
ライアングルのような金属音。
  ・赤ちゃんの泣き声、女性の悲鳴、警報音: 2000Hz〜4000Hz


6.
超高音域: 10000Hz〜16000Hz
 ◎音の感じ方、聴こえ方:
  ・ほとんど聴こえない
  ・
人間がギリギリ聴こえるのは14000Hzくらいまで。


7.モスキート音: 16000Hz〜20000Hz
 ◎音の感じ方、聴こえ方:
  ・蚊の羽音のような音。

 ◎楽器、楽曲、その他
  ・超音波防鼠(ぼうそ)装置音: 20,000Hz以上の音。


〔補足〕
◎1500Hzを境に音の旋回性と直進性が分かれる。
音の方向性と倍音の関係


楽器のある部屋


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記事更新日:2024/06/02

音の方向性と倍音の関係

かくれんぼ


私たちが普段、自分の周辺で起きていることを察知し、何の音が聞こえているのかを認識する際、音がする方向を判断する手がかりとなる要因について、下記にいくつかご紹介します。


1.左右の耳の音量差と時間差

私たちは、左右の耳に届いた音の音量差と時間差で、音の方向を判断しています。

音波は一定の周期をもって繰り返しています。そのため、音の波長が音の発信源から左右の耳に到達するまでの距離より短くなると、耳に到達した音の波長の一部が一周期進んでいるのか遅れているのか判断できなくなります。この判断できなくなる音の高さが1500Hzあたりといわれています。

1500Hzよりも低い音は波長が長いため、頭部の周囲を回って反対側の耳にも届きます。しかし1500Hzよりも高い音は波長が短いため頭部の周囲を回って反対側の耳に届くことはありません。従って、1500Hzよりも低い音は左右の耳に届く音量の差にあまり開きがありませんが、1500Hzよりも高い音は波長が短いため直進性があり、音量差による判断がしやすくなります。位置を特定する目的で超音波が使われるのはこれが理由の一つです。

〈1500Hzの音を実際に聴く方法〉

ピアノ: A4=440Hz/G6=1567Hz
ピアノの鍵盤


中型ハープ: A=432Hz/G6=1539Hz
ハープ


小型ハープ:A=432Hz/G6=1539Hz
ハープ



2.頭部伝達関数
頭部伝達関数(Head related transfer function)とは、音源から耳に至るまでの伝達特性を指します。

例えば、頭部のまわりにある任意の位置で音を鳴らした場合、その空間で発生する音は、頭部から耳を経由して鼓膜に至るまで、周波数に応じて音圧レベルが変化します。この周波数特性が頭部伝達関数であり、相対的な音圧レベル(dB)で示します。この関数は頭部や耳の形状、音源を設置する場所やその角度によって異なる値を取ることから、私たちが音源の位置を特定することができるのは、自分自身の頭部伝達関数とその角度依存性をこれまでの経験で把握しているためとされています。私たち人間の平均的な頭部や耳の形状に基づいて算出された頭部伝達関数を使い、ヘッドホンやスピーカーなどで疑似サラウンドを実現することもできます。

※サラウンド(surround)とは「取り囲む」「包む」と訳される言葉で、音声の記録再生方法の一つとして聴き手の周囲をスピーカーが囲む状態を意味します。



3.音の方向性と倍音の関係
一つの音でも、倍音が多く含まれている場合、異なった周期をもつ複数の音波が派生しています。複数の音波がそれぞれ異なった跳ね返りをすると、それだけ豊富な情報を得ることができ、その音が何であり、どこから鳴っているのかを判断するための要素も多くなります。

倍音が多く含まれている音は、その場の空間性も強く感じられ、自分自身も含めて存在にリアル感を持たせます。このように倍音は、私たち人間の空間認知能力や時空間の認識に大きな影響を与えています。平均的に算出されたものによる疑似サラウンドに脳が慣れてしまうと、複雑かつ繊細な倍音をインプットする能力が衰えてしまうため、できるだけ自然界にあるような、複雑かつ繊細な倍音を聴くように心がけることが大事だと思います。


楽器のある部屋



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記事更新日:2024/06/02

音楽の形式と倍音構造の関係

雅楽の楽器


一般的に、構造や形式がが複雑な音楽は倍音構造が単純で、倍音構造が複雑な音楽は構造や形式が単純という傾向があります。どちらかといえば西洋の音楽や楽器は構造の面で複雑なものが多く、日本の音楽や楽器は構造の面で複雑なものが多いです。

水墨画


倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01



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記事投稿日:2024/06/02

倍音を無限にコントロールできる楽器

オーボエやファゴット、チャルメラ、篳篥(ひちりき)などのダブル・リード楽器は、他の管楽器と比べて、整数次倍音を出しやすい構造になっています。ダブル・リード楽器で音を出す仕組みについて、ヤマハ株式会社のウェブページをご紹介します。









ダブル・リード楽器で倍音そのものをコントロールすることはできません。日本人は倍音そのものをコントロールすることを好みますので、ダブル・リード楽器が日本の文化に定着しなかったのはそのためと考えられます。


例えば、三味線の場合、非整数次倍音を出すための工夫が二つなされています。一つは、大きな撥(ばち)で弦を弾く際に同時に弦の下の胴の皮の部分を叩くことです。これにより非整数次倍音が出やすくなります。もう一つは、「サワリ」を持っていることです。一の糸と呼ばれる弦が上駒にのっておらず、棹(さお)に直接触れていることで非整数次倍音が出やすくなります。弦を弾く、あるいはその弦と共鳴する音を弾くと、弦を支える部分の面積が広いため、整数次倍音だけではなく非整数次倍音も豊かに生じる仕組みになっているわけです。これを「サワリが付く」といいます。そして同じ旋律でも、調弦の選び方で、サワリの付く音を変えることができます。

津軽三味線


琵琶もサワリが付いています。かつて琵琶が中国から日本に入ってきたときは、整数次倍音は豊かに出ても非整数次倍音は出すことができない楽器だったと推察されます。日本に入ってきた琵琶は、柱(ちゅう)と呼ばれるフレットの幅を広くして弦が常に柱の面に触れる構造にすることでサワリが付くようになりました。さらに薩摩琵琶では、弦を弾くとともに胴を叩く技法も加わりました。

琵琶の奏者は、柱を削って倍音の調整をします。柱はすべての音高に対応していないため、弦を押して作らなければならない音もあります。このため、弦の押し方によって倍音の出し方が変わります。ギターと同じく同じ音の高さを異なる弦で出すことができますので、同じ音でも弦や押し方を変えることで倍音の出し方を微妙に変えることができます。ここからも豊かな非整数倍音を生み出すことができます。

琵琶


多種多様な倍音を自由自在にコントロールできる楽器の最たるものは尺八です。日本人の声も倍音を自由自在にコントロールできます。義太夫、説教節、浪曲などの語り物では、非整数次倍音や整数次倍音、倍音の少ない音をすばやく交代させながら微妙な変化をつけていきます。
三味線

〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2024/05/29

豊かな倍音を生み出す楽器「尺八」

尺八奏者


日本の伝統楽器である尺八には、一音成仏という言葉があります。

「一音によって仏に成る」というのは、宇宙という壮大かつ普遍的なものを見極めるような音の生みだし方を示しているように思います。宇宙の創造主がもたらしたものには、太陽や月、星々の動きのような絶対秩序の中に、森羅万象のような複雑かつ微妙な風合いをもつものが込められており、それらすべてを、尺八という楽器は、息づかいや倍音で表現できるもように感じます。

メロディや和音ではなく、たった一つの音の中に宇宙観をあらわすというのは、まさに魂を込める楽器だと思います。

竹藪


宮城道雄自作自演の「春の海」を聴いてみましょう。尺八は吉田晴風です。





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記事投稿日:2024/05/28

豊かな倍音を生み出す楽器「ディジュリドゥ」





この動画は、オーストラリア大陸の先住民アボリジニによって受け継がれてきた伝統楽器ディジュリドゥ(Didgeridoo, Didjeridu)について紹介しているものです。

この動画にありますように、ディジュリドゥは、シロアリに食われて中が空洞になったユーカリの木の筒で作られており、筒の一端に口を当てて、トランペットのように唇を震わせて鳴らします。

ディジュリドゥは、音色だけではなく、音の出し方も非常に特徴的で、吹きながら息を吸うという循環呼吸を使っています。これにより、息継ぎをすることなく吹き続けられるため、ひとつの音を延々と響かせることが可能となります。

ディジュリドゥは、基本的にひとつの音だけを出すものなのですが、奏法の工夫で倍音構造を変えていくことにより、実際はかなり複雑な音を生み出せるようになっています。

ディジュリドゥ



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記事投稿日:2024/05/27

“Shamisen", an instrument that produces rich overtones

津軽三味線

The history of the shamisen, a traditional Japanese musical instrument, dates back to the Muromachi period (1336-1573) in the late 16th century, when Okinawa (then Ryukyu Islands) sanshin were brought to Sakai, Osaka, by trading ships.

 

Okinawan sanshin, also called ”Jabisen", are characterized by the use of python skin on the body. In Honshu (the main continent in Japan), where pythons were hard to obtain, dog and cat skins were used instead, and various modifications were made to the shamisen as we know it today.

 

One of the main characteristics of the shamisen is that it has a “sawari". The "sawari" refers to the way the first string (the thickest string) of the shamisen is not placed on the top piece, but is only slightly touching the neck, so that when the string is plucked, it resonates with a "beep" sound. This special acoustic structure, which skillfully applies the resonance phenomenon of overtones, is unique to Japan and is not found in the Okinawan sanshin or Chinese sangen.

 

Since ancient times, the Japanese have created their culture in harmony with nature. This is also true in music. While Western instruments sought pure sounds, the Japanese sought sounds found in nature and incorporated things like noise into their musical expression. The Shakuhachi uses a technique of leaking breath, while the Okoto uses a technique of scraping the strings with the fingernails. Even the shamisen sawari, by using overtones to create complex acoustics, probably sought something closer to the sounds of the natural world.

三味線





〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2023/08/25

豊かな倍音を生み出す楽器「三味線」





この動画は、三味線(しゃみせん)という楽器から「余韻」について説明しているものです。視覚的な資料を用いてたいへんわかりやすく解説された動画だと思いましたので、こちらのブログに貼らせていただきました。


日本の伝統楽器である三味線の歴史は、室町時代に琉球(いまの沖縄)の三線(さんしん)が貿易船で大阪の堺に運ばれたところから始まります。沖縄の三線は蛇皮線(じゃびせん)とも呼ばれ、胴の部分にニシキヘビの皮が張られています。ニシキヘビが手に入りにくかった本州では、ヘビのかわりにイヌやネコの皮が張られ、さまざまな改造がなされて、現在の三味線となりました。

三味線の大きな特徴は、「さわり」があることです。さわりとは、三味線の一の糸(一番太い弦)だけ上駒に載せず、棹にかすかに触れるような構造にすることにより、弦を弾いた時に「ビィ〜〜〜ン」と独特な音が響くさまを指します。このような倍音の共振現象を巧みに応用した非常に特殊な音響構造は、沖縄の三線にも中国の三弦にも見られない、日本独自のものです。

日本人は古くから、自然界と一体化するところから文化を生み出してきました。それは音楽においても同様です。西洋の楽器が整数的な倍音と均整の取れた構造を追求したのに対し、日本の楽器は自然界にある音を求めたことで、より複雑な、雑味のようなものを取り入れてきました。たとえば尺八では息を漏らす奏法を使い、お琴では爪で弦を擦る奏法を用います。三味線のサワリも、非整数次倍音で複雑な音響を生み出すことにより、自然界の音に近いものを求めたのではないかと思います。

三味線


〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2024/05/26

“Sitar", an instrument that creates rich overtones

The sitar, a string instrument that originated in northern India, uses resonant vibrating strings to emphasize certain overtones and to create new overtones on the resonant strings, creating a complex overtone structure that cannot occur in the natural world. The resonant vibrating strings here are not those that are directly produced by the player's rubbing with the bow or plucking with the fingers, but those that vibrate in resonance with such strings. 

 

The sitar is not limited to producing integer harmonics through the action of resonant vibrating strings. The bridge of the sitar is relatively wide, and more of its surface area is in contact with the strings, allowing it to produce rich non-integer overtones. 

 

This mechanism is similar to that of the “sawari" on the Japanese shamisen and biwa. The sitar's bridge has a sawari, which allows for the uniform derivation of non-integer overtones on every note. 

The bridge of the sitar is called a “jawari" in India. The word jawari means "to touch the heart". Sawari of the shamisen and biwa and jawari of the sitar seem to have the same etymology in terms of the atmosphere of the word. The craftsman who adjusts the jawari seems to be very important in India.

 

-Sitar jawari made of ebony-

シタールのジャワリ





豊かな倍音を生み出す楽器「シタール」

北インドで発祥したシタールという弦楽器は、共鳴弦を使って特定の倍音を強調したり、共鳴弦上の新たな倍音を生みだしたりすることで、自然界では起こり得ない複雑な倍音構造を作り出すことができます。ここでいう共鳴弦とは、奏者が弓でこすったり指ではじいたりすることで音を直接出す弦ではなく、そうした弦に共鳴して振動する弦を指します。

また、シタールは、共鳴弦の働きによって整数次倍音を生み出すだけにとどまりません。ギターでいえばブリッジ(下駒)にあたる部分が比較的広く、より多くの面積が弦に触れているため、非整数次倍音も豊かに生み出せるようになっています。

こうしたメカニズムは、日本の三味線や琵琶にあるサワリに通じるものです。シタールのブリッジにはサワリが付いていますので、どの音にも非整数次倍音が一様に派生する構造となっています。

シタールのブリッジはインドでジャワリと呼ばれています。ジャワリには「心に触れる」という意味があるそうです。三味線や琵琶のサワリとシタールのジャワリは、言葉の雰囲気からみて同じ語源のように思われます。ジャワリを調整する職人はインドでは非常に大切にされているようです。

黒檀で作られたシタールのジャワリ
シタールのジャワリ



〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2024/05/26

豊かな倍音を生み出す楽器「シタール」





この動画は、インドのシタール奏者ラヴィ・シャンカルを中心とした演奏です。

北インドで発祥したシタールという楽器は、共鳴弦で特定の倍音を強調したり、共鳴弦上で新たな倍音を生みだしたりすることで、複雑な倍音構造を作り出すことができます。共鳴弦とは、演奏者が弓でこすったり指ではじいたりすることで直接的に音を出すための弦とは別に、そうした弦に共鳴し振動することで新たな倍音を生み出す弦を意味します。

シタールは、共鳴弦の作用によって整数次倍音を生み出すだけにとどまりません。ギターでいえばブリッジ(下駒)にあたる部分が広く、より多くの面積が弦に触れているため、そこから非整数次倍音も豊かに生み出せるようになっています。

こうしたメカニズムは、日本の三味線や琵琶にあるサワリに通じるものです。シタールのブリッジにはサワリが付いていますので、どの音にも非整数次倍音が一様に派生する構造となっています。

シタールのブリッジはインドでジャワリと呼ばれています。ジャワリには「心に触れる」という意味があるそうです。三味線や琵琶のサワリとシタールのジャワリは、言葉の雰囲気からみて同じ語源のように思われます。ジャワリを調整する職人はインドで非常に大切にされているようです。


黒檀で作られたシタールのジャワリ
シタールのジャワリ


〈参考文献〉
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村明一
春秋社
2010-11-01



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記事更新日:2024/05/26

Sounds and voices containing many overtones, ”Integer overtones and non-integer overtones”(2)

non-integer overtones, like integer overtonesare contained in the human voice and various musical instruments’ sounds, but they are contained more in the sounds in the natural world and sounds that are naturally voiced. Non-integer overtones are summarized as follows.


◎Frequency and waveform
 ・
The frequency is a non-integer multiple of the  fundamental tone.

 ・he waveform is irregular.

 

Non-integer overtones found in languages
 ・The vowels are mainly composed of integer overtones.
 ・Consonants are mainly composed of non-integer overtones.
 ※I
n Japanese, non-integer overtones are used when giving their voices expressions or emphasizing.


◎Emotional characteristics of listening to non-integer overtones

 ・Soft timbre

 ・Vague timbre

 ・Timbre that draws people’s attention, or make people feel intimacy and taste such as Japanese expressions. 


◎Sounds containing many non-integer overtones

 ・Instruments>Quena, Panpipe, Percussion and so on.

 ・Vocalization:>Husky voices, Whisper voices, African-blooded people’s voices and so on.

 ・Singers>Shinichi Mori, Aki Yashiro, Keisuke Kuwata, Hikaru Utada and so on.

 ・Talking voice>Sanma Akashiya, Beat Takeshi, reciters and so on.

 In general, the older tend to have more non-integer overtones in their voices.

 

◎Traditional Japanese music with many non-integer overtones

 ・Instruments>Shakuhachi, Shamisen, Biwa, Nohkan and so on.

 ・Vocalization>Katarimono(Japanese traditional narrative pieces for recitation)(Gidayu-bushi, Sekkyo-bushi, Royoku and so on.)

 ・Every instrument imported from China and Korea into Japan has been improved to make non-integer overtones.

 

Voicing non-integer overtones is said to be a little more difficult than integer overtones, because people have to relax, open their throats a little and blow more air in. This vocalization way loses a lot of energy, so this is somewhat difficult to make large voices and high overtones. This is a method of vocalization that people have to be careful of because it hurts the throat if they do excessively, but with repeated practice, people will be able to voice at a large volume.

[References]

Akikazu Nakamura, Overtones:Sound・Language・Note of Bodily Culture, Shunjusha, November 1, 2010, pp.22-24.


尺八奏者












倍音を多く含む音や声(2)「非整数次倍音」

非整数次倍音は、整数次倍音と同じく人間の声やさまざまな楽器に含まれているものですが、どちらかというと自然界の音、自然に発せられる音に多いものです。非整数次倍音について、下記にまとめました。

◎周波数と波形
 ・周波数は基音の非整数倍となっている。
 ・波形は不規則。

◎言語に見られる非整数次倍音
 ・母音は整数次倍音が主体となっている。
 ・子音は非整数時倍音が主体となっている。
 ※日本語では表情をつけたり強調したりするときに非整数次倍音を使う。

◎非整数次倍音を聴いた感じの特徴
 ・軟らかい感じの音色
 ・不鮮明な感じの音色。
 ・日本語表現のように、注意を惹かせた利、親密性や味わいを感じさせる音色。
 
◎非整数次倍音を多く含む音
 ・楽器…ケーナ、パンパイプ、打楽器
 ・発声…ハスキーボイス、ウィスパーボイス、アフリカ系の人たちの発声
 ・歌手…森進一、八代亜紀、桑田佳祐、宇多田ヒカル
 ・話声…明石家さんま、ビートたけし、朗読家
 ※一般的に、高齢になると非整数次倍音の多い声になる傾向がある。

◎非整数次倍音を多く含む日本の伝統音楽
 ・楽器…尺八、三味線、琵琶、能管
 ・発声…語りもの(義太夫節、説教節、浪曲など)
 ・中国や朝鮮から入ってきた楽器をすべて非整数次倍音が出るように改良している。

非整数次倍音の発声は、整数次倍音の発声に比べて、少し難しくなります。力を抜いて、喉を少し開けて、より多くの呼気を送り込まなければならないからです。この発声法はエネルギーのロスが多いので、大きな音量、高次の倍音を出すのはやや困難です。無理に発声すると喉を痛めるので気を付けなければならない発声法ですが、訓練によって大きな音量で出せるようになります。
(中村明一著「倍音 音・ことば・身体の文化誌」p.24-25より)

23098306











倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01




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記事投稿日:2024/05/24

倍音の種類(2)非整数次倍音について

倍音には、整数次倍音、非整数次倍音、基音といった音の種類があります。
倍音について


非整数次倍音は、整数次倍音と同じく人間の声やさまざまな楽器に含まれているものですが、どちらかというと自然界の音に多く含まれているものです。楽器や人間の声に含まれる非整数次倍音について下記にまとめます。


1.非整数次倍音の特徴

◎周波数と波形
 ・基音に対して非整数倍となっている。
 ・不規則な波形を持つ。

◎言語と倍音
 ・母音は整数次倍音と関係する。
 ・子音は非整数次倍音と関係する。
 ※日本語では特定の表情をつける際に非整数次倍音を使う。

◎聴いた感じの特徴
 ・不明瞭な音色。
 ・柔らかい感じの音色。
 ・自然をイメージしたり触感を感じたりするような音色。


2.非整数次倍音を多く含む音

◎楽器
 ・海外の楽器:ケーナ、パンパイプ、打楽器
 ・日本の楽器:尺八、能管(能笛)、三味線、琵琶

◎発声
 ・発声:ハスキーボイス、ウィスパーボイス
 ・歌手:森進一、八代亜紀、桑田佳祐、宇多田ヒカル
 ・話声:明石家さんま、ビートたけし、朗読家の発音

◎整数次倍音が用いられる日本の文化
 ・物売りの声:石焼き芋「い〜しやぁ〜きいもぉ〜」
 ・アナウンス:駅「ドアが閉まります、ご注意ください」
 ・テレビのアナウンサーは整数次倍音、ラジオのパーソナリティは非整数次倍音が好まれる。


3.非整数次倍音の発声法

整数次倍音の発声は、整数次倍音の発声に比べてやや難しくなります。なぜなら、整数次倍音の発声よりも力を抜き、喉を開けて、より多くの呼気を送り込まなければならないからです。この発声法はエネルギーのロスが多いため、大きな音量や高次の倍音を出すのは困難です。無理に発声すると喉を痛めるので気を付けなければならない発声法ですが、訓練によってスムーズに出せるようになります。
(中村明一著「倍音 音・ことば・身体の文化誌」p.24-25より)

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中村 明一
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記事投稿日:2024/04/25

Sounds and voices containing many overtones, ”Integer overtones and non-integer overtones”(1)

“Integer overtone” are contained in the timbre of the human voice as well as the sounds of string instruments and wind instruments. Western classical music is mainly made up of fundamental tones and low integer overtones. Integer overtones are summarized as follows.

 

◎Frequency and waveform
 ・The 
frequency is an integral multiple of the fundamental tone.
 ・
The waveform is regular.

 

Integer overtones found in languages
 ・Th
e vowels are mainly composed of integer overtones.
 ・Con
sonants are mainly composed of non-integer overtones.

Emotional characteristics when listening
 ・
Hard timbre.
 ・
Clear timbre
 ・
Timbre that makes people feel the divinity, solemnity, charisma, and strength such as Western church music.

 

◎Sounds containing many integer overtones.
 ・
Instruments>Oboe, Charumera(Street vendor's flute), bagpipe and so on.
 ・
Vocalization>Bulgarian voices, Australian didgeridoo and so on.
 ・
Singers> Hibari Misora, Hiromi Go and so on.
 ・
Talking voice>Tetsuko Kuroyanagi, Tamori and so on.

 

◎Traditional Japanese music containing many integer overtones.
 ・
Instrument>Hichiriki(Japanese shawm) and so on.
 ・
Vocalization>Folk songs, Noh songs, Shomyo(Chant of Buddhist hymns), Utaimono(Japanere traditional chant pieces for recitation)(Nagauta. Jiuta and so on.)

 

◎ Japanese culture containing many integer overtones.
 ・Voices of street vendors: Bamboo pole seller’s “TAKEYA, SAODAKE”(Bamboo, poles of bamboo)” and Baked sweet potato shop’s “YAKIIMO(Baked sweet potato, Baked sweet potato)” and so on.

 ・Public announcement voice: Station staff ‘s “MAMONAKU-DOAGA-SIMARIMASU(The door will close soon, please be careful)” and so on.

 

When voicing integer overtones, people relax, pull the chin, and narrows the throat. This voicing method has little loss of energy and can doing high overtones at bigger volumes. Japanese people originally had strong voices with integer overtones, but due to the influence of Western culture, more and more people are voicing with strong fundamental tones and few ones.

[References]

Akikazu Nakamura, Overtones:Sound・Language・Note of Bodily Culture, Shunjusha, November 1, 2010, pp.22-24.

焼き芋屋














倍音を多く含む音や声(1)「整数次倍音」

整数次倍音は、人間の声、あるいは弦楽器や管楽器の音色の中に含まれています。西洋のクラシック音楽は、主に、基音と低次の整数次倍音で作られています。整数次倍音について、下記にまとめました。

◎周波数と波形
 ・周波数は基音の整数倍となっている。
 ・波形は規則正しい。

◎言語に見られる整数次倍音
 ・母音は整数次倍音が主体となっている。
 ・子音は非整数次倍音が主体となっている。

◎整数次倍音を聴いた感じの特徴
 ・硬い感じの音色。
 ・はっきりとした音色。
 ・教会音楽のように、神々しさ、荘厳さ、カリスマ性、強さを感じさせる音色。

◎整数次倍音を多く含む音
 ・楽器…オーボエ、チャルメラ、バグパイプ
 ・発声…ブリガリアンヴォイス、オーストラリアのディジャリドゥ
 ・歌手…美空ひばり、郷ひろみ
 ・話声…黒柳徹子、タモリ、テレビのアナウンサー

◎整数次倍音を多く含む日本の伝統音楽
 ・楽器…篳篥(ひちりき)
 ・発声…民謡、謡曲、声明、歌いもの(長唄、地歌など)

◎整数次倍音が多い日本の文化
 ・物売りの声:竹竿売り「たーけやー、さおだけー」、焼き芋屋
 ・アナウンスの声:駅員「間もなくドアが閉まります、ご注意ください」

整数次倍音の発声は、力を抜いて顎を引き、喉を狭めて行います。この発声法は、エネルギーのロスが少なく、大きな音量で高次の倍音を出すことができます。日本人はもともと整数次倍音の強い声をしていましたが、西欧文化の影響によって、基音が強く倍音が少ない声で発音する人が多くなっています。
(中村明一著「倍音 音・ことば・身体の文化誌」p.22-24より)

焼き芋屋


















倍音 音・ことば・身体の文化誌
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記事投稿日:2024/05/25

倍音の種類(1)整数次倍音について

倍音には、整数次倍音、非整数次倍音、基音といった音の種類があります。
倍音について


西洋の音楽は基音と整数次倍音が基本となっており、楽器や楽曲の構造は、整数次倍音をより多く発生させるものとなっています。また、私たち人間の声にも整数次倍音は含まれています。楽器や人間の声に含まれる整数次倍音について下記にまとめます。


1.整数次倍音の特徴

◎周波数と波形
 ・基音の整数倍の周波数。
 ・規則正しい波形。

◎言語と倍音
 ・母音は整数次倍音と関係する。
 ・子音は非整数次倍音と関係する。

◎聴いた感じの特徴
 ・明確な音色。
 ・パワーのある音色。
 ・西洋では整数次倍音に神々しさを感じ、荘厳さやカリスマ性とつなげていった。


2.整数次倍音を多く含む音

◎楽器
 ・西洋の楽器:オーボエ、チャルメラ、バグパイプ
 ・日本の楽器:雅楽の篳篥(ひちりき)

◎発声
 ・発声:イタリアオペラ、ブリガリアンヴォイス、声明、歌いもの(長唄、地歌など)
 ・歌手:美空ひばり、郷ひろみ
 ・話声:黒柳徹子、タモリ、テレビのアナウンサー

◎整数次倍音が用いられる日本の文化
 ・物売りの声:石焼き芋「い〜しやぁ〜きいもぉ〜」
 ・アナウンス:駅「ドアが閉まります、ご注意ください」
 ・テレビのアナウンサーは整数次倍音、ラジオのパーソナリティは非整数次倍音が好まれる。


3.非整数次倍音の発声法

整数次倍音の発声は、力を抜いて顎を引き、喉を狭めて行います。この発声法は、息をなるべく漏らさないようにするため、発声を行う際にエネルギーのロスが少なく、高次の倍音を用いて大きな音量かつ明確な音色を出すことができます。



倍音と音程
倍音と音程


倍音列と西洋音楽の変遷
倍音列と音楽
焼き芋屋
















倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
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音楽の美しい宇宙:和声、旋律、リズム (アルケミスト双書)
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記事投稿日:2024/05/25

倍音について

倍音について、「整数次倍音、非整数次倍音、基音」という三つの視点でまとめたものをご紹介します。


1.整数次倍音
基音(楽音の音高とされる周波数)に対し、整数倍の周波数を持つものを整数次倍音と呼びます。この場合、基音の1倍の倍音ということになります。

パイプ内の空気や弦を振動させると、整数で分割する均整の取れた波形が無数に現れます。この場合、パイプや弦の全長に対して、1、2分の1、3分の1、4分の1、5分の1、6分の1、7分の1…という波が発生します。


倍音
これを大譜表上に記すと次のような倍音列になります。

倍音



2.非整数次倍音

例えば、バイオリンの音を鳴らしたとき、「ドレミファソ」といった音高のわかる音だけではなく、ザーザーといった弦が擦れる音も聞こえます。このような整数次倍音以外の不規則な振動によって生じる音を非整数次倍音と呼びます。川の水が流れる音や風が吹いて木の葉っぱが擦れる音などは非整数次倍音になります。

バイオリン


森林



3.基音だけの音

整数次倍音や非整数次倍音のほかに、基音だけの音というのもあります。たとえばテレビの試験放送のときに流れるテストトーンや、楽器の調律の時に使う音叉の音です。このような基音だけの音を純音と呼びます。

※テストトーンとは、低周波発振器によって生じる可聴帯域内における単一周波数の正弦波信号音で、スピーカーを通すと「ポー」あるいは「ピー」という音で聞こえます。

NHK時計



基音に整数次倍音を加えると輝きのある音になり、基音に非整数次倍音を加えると風のような音になります。基音、整数次倍音、非整数次倍音、それぞれの組み合わせによって、音質や音色が決まります。


木



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記事投稿日:2024/05/25

さまざな周波数帯域について

周波数は通常、ある周期的現象において、1秒間に周期が何回繰り返されているかで示され、一般的にその単位はヘルツ(Hz)で表されます。例えば、1秒間に1回の振動であれば1ヘルツ(1Hz)、1秒間に100回の振動であれば100ヘルツ(100Hz)になります。音は周波数(1秒間あたりの振動数)が多いほど高くなり、少ないほど低くなります。

私たちが普段の生活で触れるいくつかの周波数帯域について下記にまとめてみました。


1.さまざまな周波数帯域

◎人の耳が音として聴き取ることができる周波数(可聴周波数)
 ・20Hz〜20,000Hz

◎人の耳がもっともよく聴き取ることができる周波数
 ・3000Hz〜4,000Hz

◎さまざまな楽器の音域
 ・ピアノ:27.5Hz〜4,186Hz
 ・バイオリン:196Hz〜2,093Hz
 ・ギター:165Hz〜1,319Hz
 ・ピッコロ:587〜3,951Hz

◎人の話し声の音域
 ・男性:100Hz〜150Hz
 ・女性:200Hz〜300Hz


2.音域を超えて派生する倍音

ピアノは基音の上限が4,000Hzで、さらにひとつの音から倍音が派生しますので、高音域の周波数は7,000Hzあたりまで出ています。尺八は基音の上限が2,000Hzで、倍音を含めると、高音域の周波数は200,000Hzあたりまで出ています。このように、それぞれの楽器の構造によって周波数帯域の幅が大きく異なります。


鍵盤


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記事投稿日:2024/05/21

周波数における基音と倍音

音は、一つの音として聞こえていても、実際には複数の音から成り立っています。そして、複数の音がどのように混ざり合っているかによって音質が決まります。この音質を作っている要素が倍音です。
ギターを弾く女性

音の高さは周波数によって決まります。
周波数と音について

例えば、ギターで、ある一つの音を鳴らしたとき、それが「ド」や「レ」など一つの音に聞こえていても、実際は複合音になっています。そしてその音を構成するいくつかの周波数成分のうち、周波数のもっとも低いものを基音、それ以外のものを上音といいます。また、上音の中で基音の整数倍の振動数をもつものを倍音と呼びます。この場合、基音を第1倍音、整数倍の振動数をもつ音を低い順番に第2倍音、第3倍音…と名づけています。楽器で鳴らす音の場合、基音の周波数をその音の高さとします。
ヴァイオリン

音源の倍音は必ずしも厳密な整数倍ではなく、倍音ごとに高めであったり低めであったりするのが普通で、音そのものが不安定に揺らいでいることも多いです。逆に、電子楽器の音のように完全に整数倍の成分だけで構成されている音もあります。
三味線


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記事投稿日:2024/05/20

周波数と音について

1.周波数について

空気などの圧力の変化が波動(振動)として周期をもった場合、音の高さとして知覚されます。こうした周期的な波動が単位時間あたりに繰り返される回数を周波数(frequency)と呼びます。

周波数



2.周波数をあらわす単位について

周波数は通常、ある周期的現象において、1秒間に周期が何回繰り返されているかで示され、一般的にその単位はヘルツ(Hz)で表されます。例えば、1秒間に1回の振動であれば1ヘルツ(1Hz)、1秒間に100回の振動であれば100ヘルツ(100Hz)になります。音は周波数(1秒間あたりの振動数)が多いほど高くなり、少ないほど低くなります。



3.一般的に用いられている周波数の例


◎オーケストラのチューニング音(基準ピッチ)
   A440
 ・415Hz…400年くらい前の基準ピッチ
 ・420Hz…100年くらい前の基準ピッチ
 ・440Hz…現在の基準ピッチ
 ※440Hzは1939年ロンドンで開催されたISA(万国規格統一協会)国際会議で統一規格として採択

オーケストラ


NHKの時報音
 ・
正時の3秒前…440Hzの予報音を3回鳴らす
 ・
正時の瞬間  …880Hzの正報音を1回鳴らす

NHK時計


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記事投稿日:2024/05/21

目覚まし時計の音が鳴るとき

目覚まし時計が鳴ると、時計の表面から音の振動が発生します。そしてその振動が、時計の周囲にある空気を押し出し、空気の一部が圧縮します。この圧縮した空気が、周囲にある空気をさらに押し出します。

このようにして、空気の圧縮(密度が濃くなった部分=密部)と拡張(密度が薄くなった部分=疎部)が順々に発生し、周期性を持つ波として伝わっていく現象を音(sound)といい、圧力の変化を音波(sound wave)といいます。池に小石を投げ入れたとき、水面に波が広がっていく現象と同じです。

音の波は、空気や水などの媒質の中で濃い部分(密)と薄い部分(疎)が交互に伝播していくことから、疎密波と呼ばれます。疎密波が人間の耳に届くと、鼓膜が振動し、信号となって脳に伝わり、音として認識されます。

音は振動として伝播することから、聴覚だけでなく、体感覚でも受け取っています。目覚まし時計や火災報知器のような警報音の音が大きく鳴り響いているとき、耳だけではなく体感覚的な不快感を覚えるのはそのためです。

目覚まし時計


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記事更新日:2024/05/18

音が伝わる速さについて

音叉


物を叩くと、音が鳴ります。

音とは、ある物質から発生した振動が、ある媒質(medium)を介して、波のように連続して伝わっていく現象です。媒質には、空気などの気体や水などの液体、金属などの固体があり、密度と弾性率(物質の硬度)によって音が伝わる速度が異なります。一方、媒質が存在しない空間では音が伝わらないため、真空状態で音が生じることはありません。

〈音が伝わる速さ〉
・空気中…約340m/s
・水の中…約1500m/s
・木の中…約3500〜4500m/s
・氷の中…約4000m/s
・ガラス…約4000〜5500m/s
・鉄の中…約5000m/s

※m/s(metre per second/メートル毎秒)は国際単位系(SI)で定められた速度の単位で、1m/s(毎秒1メートル)は1秒間に1メートルの速さを表します。


例えば、雷が光ったあと10秒後にゴロゴロと音が鳴った場合、空気中の音速340m/s×音が聞こえるまでの時間10秒=3400m、雷が光ったあと3秒後にゴロゴロと音が鳴った場合、空気中の音速340m/s×音が聞こえるまでの時間3秒=1020mといった具合に、自分がいる場所から落雷地点までの距離を算出できます。


雷


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記事投稿日:2024/05/18

音とは何か

音叉


物を叩くと、音が鳴ります。

音とは、ある物質から発生した振動が、ある媒質(medium)を介して、波のように連続して伝わっていく現象です。

例えば、音叉を叩くと、音叉の表面から音の振動が発生します。そしてその振動が、音叉の周囲にある空気を押し出し、空気の一部が圧縮されます。この圧縮した空気が、周囲にある空気をさらに押し出します。このようにして、空気の圧縮(密度が濃くなった部分=密部)と拡張(密度が薄くなった部分=疎部)が順々に発生し、周期性を持つ波として伝わっていく現象を音(sound)といい、圧力の変化を音波(sound wave)といいます。

媒質は空気などの気体だけではなく、水などの液体や金属などの個体があります。これらの圧力の変化が人間の耳に伝わったとき、それが音として知覚されます。


音を聞く女性


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記事更新日:2024/05/18

音について(目次)

ニューコードNLPスクールのブログで、「音」について書いた記事の一覧です。

音について(目次)
2020/03/01 音について(目次)


音について(記事)
2020/03/02 音とは何か
2020/03/03 音が伝わる速さについて
2020/03/04 目覚まし時計の音が鳴るとき


周波数と倍音について
2020/03/05 周波数と音について
2020/03/06 周波数における基音と倍音
2020/03/07 さまざまな周波数帯域について


整数次倍音と非整数次倍音について
2020/03/08 倍音について
2020/03/09 倍音の種類(1)整数次倍音について 
2020/03/10 Sound and voices containing many overtones(1)“integer overtones”
2020/03/11 倍音の種類(2)「非整数次倍音」
2020/03/12 Sound and voices containing many overtones(2)“non-integer overtones”


整数次倍音と非整数次倍音について(楽器の例)
2020/03/13 豊かな倍音を生み出す楽器「シタール」
2020/03/14 “Sitar”, an instrument that creates rich overtones

2020/03/15 豊かな倍音を生み出す楽器「三味線」
2020/03/16 “Shamisen”, an instrument that creates rich overtones

2020/03/17 豊かな倍音を生み出す楽器「ディジュリドゥ」
2020/03/18 豊かな倍音を生み出す楽器「尺八」

2020/03/19 倍音を無限にコントロールできる楽器
2020/03/20 音楽の形式と倍音構造の関係


人間の脳と音や倍音の関係
2020/03/21 音の方向性と倍音の関係
2020/03/22 音域のおける音の感じ方の違い
2020/03/23 言語そのものがもつ周波数
2020/03/24 言葉の発音の極意〜基音と倍音の違い〜
2020/03/25 音は私たちの脳内で加工されている
2020/03/26 耳の構造:音を検知して認識するプロセス

音楽を聴く少女














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記事投稿日:2024/06/05
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