日本語の表記に用いられているひらがなとカタカナは、ともに音節文字(ひとつひとつの文字が音節を表す文字体系)で、文字数と音価は同じですが、文脈によって使い分けられています。
普段のコミュニケーションの中でカタカナがどのようなときに使われているか、その例を下記にご紹介します。
1.言葉の表現に臨場感が生まれる
日本語はおもに漢字とひらがなの組み合わせで表記されますが、カタカナを使うことで、その単語の音を目立たせたり、オノマトペの性質からシナスタジア(共感覚)的にその言葉にまつわる特定のイメージを想起させることができます。このことにより言葉の表現に臨場感が生まれます。
◎場の雰囲気をあらわす
・不用品を処分したら部屋がきれいになりました。
・不用品を処分したら部屋がスッキリしました。
◎物の形状をあらわす
・ちゃんこ鍋に入れる白菜は大きめに切ります。
・ちゃんこ鍋に入れる白菜はザックリ切ります。
◎物の状態をあらわす
・上着にアイロンをかけて皺がなくなりました。
・上着にアイロンをかけてパリッとしています。
◎人の状態をあらわす
・今日は休日なので家で何もせずに過ごしています。
・今日は休日なので家でゴロゴロしています。
◎人の気持ちをあらわす
・彼の不愛想な態度に怒りを覚えました。
・彼の不愛想な態度にカチンときました。
◎人の行動を伝える
・彼は速足で走りました。
・彼はタッ、タッ、タッと走りました。
2.特別なニュアンスを込める
同じ言葉でも、ひらがな表記とカタカナ表記とでは、文章全体のニュアンスが変わります。
◎カタカナに特別な思いが込められている
・「遅くなってごめんね」
・「遅くなってゴメンね」
・「遅れちゃだめですよ」
・「遅れちゃダメですよ」
・「今月のおすすめは秋刀魚定食です」
・「今月のオススメは秋刀魚定食です」
◎音読みとカタカナ表記でニュアンスが変わる
・「例のものはどこにありますか?」
・「例のブツはどこにありますか?」
NLP共同創始者ジョン・グリンダー博士認定校

記事更新日:2024/04/26