脳内スイッチ機構の概念

1976年に提起した「スイッチ機構」という概念は、左右の大脳半球に分かれる手前の脳幹を中心として、左右の聴覚野と照合し、さらに、中脳網様体を含む非特殊経路や小脳を加えたシステムを想定しています。この機構は、異種感覚間の統合と感覚と運動の統合などに重要な役割を果たしていると考えられます。
(角田忠信「日本語人の脳」より)


脳の優位性と言語環境

日本人や日本語で育った外国人の脳は、母音がもっている僅かな周波数の揺らぎに対応するスイッチの特性を持っています。それとは対照的に、日本人以外の人の脳は、子音の破裂音のようなはっきりとしたFM(周波数の変調)が加わった場合に、それを言語脳の方に振り分けるスイッチの特性を持っています。このようなスイッチの特性の違いを生み出した原因については、人種や遺伝子情報といった先天的なものではなく、6歳から9歳までのあいだに持続母音を使う言語環境にあり、実際にその言語を使った人が、この日本人型のスイッチを示すようになるということです。

母音がもっている僅かな周波数の揺らぎに対応するスイッチの特性は、日本人とポリネシアの民族に見られます。ポリネシア語は、母音が「アイウエオ」の5つであり、単独の母音が有意語(意味を持った語)であり、「アア」「アイ」「アウ」「アエ」「アオ」など母音の組み合わせにも意味があります。子音が使われる場合も、子音と母音の組み合わせで使われる、という、日本語との共通点があります。

〔結論〕
◎日本語は、母音が優勢の言語である。
 ・脳における左右差の原因となっている可能性がある。

◎日本語は、子音同士の組み合わせがない。
 ・組み合わせの可能性が少なく、音声構成が単純である。
 ・同音語が多発し、それを区別するために、音響が複雑になる。

◎日本語は、常に子音と母音の組み合わせで成り立っている。
 ・短い時間のなかで音響的に非常に異なったものの変化を聞き分けなければならない。

◎母音は子音よりも音響的な幅が大きい。
 ・ことから、母音中心である日本語の言語は音響の幅が広く、子音中心である西洋の言語の音響の幅が狭い。

いろはうた













【参考文献】
倍音 音・ことば・身体の文化誌
中村 明一
春秋社
2010-11-01









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記事投稿日:2022/09/19